2024_0214_本読み
<1323字>
冒頭の写真:
近所の公園で河津桜が咲き出しました。
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2月14日(水)は以下を読みました。
『巨匠とマルガリータ』
ブルガーコフ 著
集英社 世界の文学15 ロシア Ⅲ
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ドアを開けると、結局は黒魔術師ヴォランドが占拠してる部屋へ。
はじめて一味が勢揃い。ヴォランド自身がマルガリータに各人を紹介します。長身の聖歌隊長コロヴィヨフ、牙のあるアザゼッロ、ネクタイをした巨大な黒猫ベゲモード、金髪の美女ヘルラ。
ベッドの上下で、ヴォランドとベゲモードのチェス勝負とおしゃべりの応酬が続きます。王や馬や将校の駒が生きて動いて現代のCG映画のようだし、言葉のやりとりも面白く、ノリノリで読んでしまいました。
(音読した人:山崎)
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『科学と宗教と死』 加賀乙彦 著
集英社新書
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名古屋の幼年学校に居た、著者。空襲で黒焦げになった死体を見たことを同級生にしゃべり、彼らもそれを見たいと出かけようとするが、学校はすぐに禁止する。東京の空襲被害も新聞は被害は軽微としか書かず、事実は隠蔽されます。
著者にとって戦争による死とは、第一に空襲で殺された一般人であった、という話。山崎の父母も著者と似た世代なので、同じふうな死体のことは聞いてきました。
(音読した人:こいでさん)
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『犬が星見た』 武田百合子 著
岩波文庫
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聖ワシリー寺院の描写。
〈 天の大きな手で摘まれ、夜の間に空を飛んで、この広場に西洋将棋の駒のように無造作に置かれた。 〉
って、なんか上のブルガーコフとシンクロしてますね。
〈 中心の大きな塔が次々と子を孕んでは生み殖やしたように、塔のまわりを九つの教会がとりまいている。 〉
〈 すべての寺院建築の気に入ったところを、めちゃくちゃにとり入れてあるらしい。〉
検索して画像を見ると、確かにそんな感じ。ファンタジー映画のセットみたいで、非常にカラフル。「赤の広場」にこれか。行ってみたいです、いつの日か。
(音読した人:きよもとさん)
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『漱石・子規往復書簡集』 和田 茂樹 (編集)
岩波文庫
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明治26年の1月末と2月初めの、漱石の29通目、30通目。
近くに引っ越してきて、実際にやりとりができるからか、ごく短い連絡、体調伺い、といった内容でした。病気のことが出ましたが、子規のなくなるのは35なので、すでにこの頃から、と改めて思いました。
(音読した人:めいさん)
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『芭蕉七部集』 中村俊定 校注
岩波文庫
『猿蓑』
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〈 病鴈の夜さむに落ちて旅ね哉 芭蕉 〉
〈 海士の屋は小海老にまじるいとゞ哉 同 〉
一句めは「落雁」って思って、銀河鉄道でサギを取る人のことが浮かびました。
二句めは〈いとゞ〉って何?と注を見ると「竈馬」とありました。うーむ。カマドウマをよく知ってる人が日本人の何%なのか知らないですが、これはリアルで面白い(人によっては大変気持ち悪いだろうなぁ)。虫好きとしては度々いろんな虫が出るのが嬉しい。ふと、ゴキブリは芭蕉の時代、俳句に読まれてるだろうか、と思い検索。どうやら詠まれていないようです。やはり風情不足なのか。
(音読した人:山崎)