2022_0609_本読み
<1712字>
冒頭の写真:
久しぶりに、小学校でリアル読み聞かせしました。コロナで休止していたから多分2年半以上ぶり。
8日、9日と、4、5年生に、同じ「ピーターラビットのおはなし」を読みました。去年zoomで全部読んだ『ピーターラビット全おはなし集』から。
今、出版社が変わって(どういう事情なのかな、って少し興味ある)、川上未映子新訳が出たところですね。
今回、石井桃子訳を音読していて、むむっ、ちょっと読みづらい、って感じたところ(言い回しが今ふうではないと感じた)があり、
新訳ってどんな訳なんだろうか、と思いました。
今や、音読することが味わうこと、になってしまっています。
原著は変わらないけれど、翻訳はスピーディーに改められていくのが面白いです。
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6月9日(木)は以下を読みました。
『虹の解体』 リチャード・ドーキンス 著
福岡伸一 訳
早川書房
第3章 星の世界のバーコード
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目が色彩を把握する仕組みをとてもくわしく書いていました。
なんといっても、色も形も脳が作り出す幻だという結論が、
ああ、そうか、なんとなく、やっぱり
という感じでした(そういう情報にいつも晒されてるのです)。
科学者が真剣に書いているので、じゃあ、そうなんだろうなと(こちらはそれほど真剣にではないが)思ってしまいます。
この理解でいくと、自分の何が変わるのかということをよーく感じてみたな、と思いました。
(音読した人:山崎)
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『目の見えない人は世界をどうみているのか』
伊藤 亜紗 著
光文社
第5章 ユーモア 生き抜くための武器
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「見えない人」のユーモアは痛快だ、
という言い方をよくよく分析していました。
そのユーモアは自虐とも似ていつつ、見ている人も巻き込まれて刺される「痛」快さ、がある、というようなことを書いていたと思うのですが、これを理路整然と説明するのはけっこう難しいです。
ユクスキュルの「環世界」とか、フロイトの分析などの例を出してきていました。
(音読した人:こいでさん)
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『学問のすゝめ』 福沢諭吉 著
岩波文庫
十三編 怨望の人間に害あるを論ず
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孔子が、女性と小人を差別するところ(論語 陽貨二五)を取り上げ、
人間はもともと、男女とか生まれとかで変わるものではない、と主張していました。「現代」ではそれが明らかになったでしょう、と言っていると感じました。
山崎は「男女七歳にして席を同じうせず」という文が頭に浮かんできて、これも孔子、論語かな、と思ったのですが、そうではなく礼記にある言葉でした。論語よりは後の儒教の重要な本です。
儒教的とされるものから脱却し、社会を活性化しようという意気込みを感じました。
(音読した人:めいさん)
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『連句 : 理解・鑑賞・実作』 五十嵐讓介 著
おうふう
第三章
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序破急、という言葉で、全体の流れに緩急をつけることなどを説明していました。
連句というものには
(現代詩はじめ現代の創作物全般とちがって)
テーマというものが無い、
という表現がとても印象に残りました。
その現場で起こることの変化を楽しむ、ということなんだな、と思いました。潔い。宵越しの金は持たない的?
それでいて、しっかり歌仙は残って、こうして300年以上後の人々も楽しめています。
(このzoom本読みも、当初の目的(=こどもたちに読む)を失って長く、そしてテーマは無いなあ、少し似ているかもなぁ、勝手に寄せて考えました。まあ今のところ、何も生み出してはいないのですが、山崎自身は生む気まんまんです。が、生まれるかどうかは、わかりません。)
(音読した人:山崎)
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『芭蕉連句集』 中村俊定・萩原恭男 注
岩波文庫、
三三 めづらしや(曾良俳諧書留)111〜113ページ
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つながりがよくわからないと思ったところの注に『源氏物語』の玉鬘が。
おはなしを知らないので、当然、良くわかりません。
玉鬘は、湯川さんが最初にそこで挫折した(というか、読み止めた)ところと、
この間まで『本の中の世界』を読んでくださった、きよもとさん。
やはり、源氏は読まないとな。
ともかく、いわゆる「古文」読み慣れていきたいです。
(音読した人:山崎)