2023_0712_本読み
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冒頭の写真:
連休、家族で佐渡に。ちょっとだけ山登りもしました。
イカリモンガとスジグロシロチョウ(?)が二匹づつとまっていたのが珍しくて、撮りました。イカリモンガは雰囲気はチョウそのものです。
花の方はよく知らないです。シソ科?検索するとカワミドリというのが似て見えますが、よくわかりません。
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7月12日(水)は以下を読みました。
『巨匠とマルガリータ』
ブルガーコフ 著
集英社 世界の文学15 ロシア Ⅲ
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ピラト(第5代ユダヤ総督)とカヤパ(ユダヤ大祭司)の会話。
()内は、主要登場人物のところにある説明です。
調べると、ローマ帝国のユダヤ属州というポジションだったんですね。そして、紀元前6世紀にはユダヤ王国で、紀元前一世紀頃からはローマ帝国の属州となっていたみたいで、キリスト教の成立するきっかけの時期なことはわかりますが、歴史的経緯は山崎には簡単に要約できません。
ここでのヨシュア、ピラト、カヤパ、それぞれのポジションがまだよく理解できてません。ストーリーを追っていきます。
(音読した人:山崎)
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『沖縄ノート』 大江健三郎 著
岩波新書
Ⅲ 多様性に向かって
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沖縄出身の謝花昇は、(支配層を優遇する)杣山開墾の問題で、薩摩出身の県知事奈良原繁と対決することになったのですが、運命に翻弄されて、つぶされることになってしまいます。これが1899年あたりのこと。
沖縄の日本復帰は1972年、この文の書かれたのは1969年。
政治が差別を無くさないふうに動くのは現在も残り続けてる、と感じます。
(音読した人:こいでさん)
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『日本幻獣図説』 湯本豪一著
講談社学術文庫
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鬼の次は、天狗でした。天狗のイメージは明快にあるので、ああ、あれよね、という感じなのですが、ここでの話題の中心は、天狗の礫。
細かい石が降ったり、大きな落石のことでもあります。
ふと、天の狗、という名前が不思議だな、と思い、Wikipediaを見ると、もともと中国では凶事を知らせる流星の意味で、天の「狗」そのままの絵が掲載されてました。それで「石が降る」怪異が起こるわけなんですね。
逆に、なぜ山伏姿の鼻や嘴の怪物が日本では天狗になったんでしょうか?
ってWikipediaの続きを読むと、いや、ややこしい。
いずれにしても、元とはすごい変わりようなのがとても面白いです。
(音読した人:みこしばさん)
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『俳句的生活』 長谷川櫂 著
中公新書
第12章 老い
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谷崎のその後を追う内容。渡辺千萬子(甥の嫁)との書簡集からの引用からはじまり「文豪」という呼び方の内容を考えて、老い、の章を終了。
文学の人は、書簡からなにから書いたもの全てが「自分」を描き出すものとして仕組まれているのだな、と感じました。
まあ、仕組んでいようといまいと、受け取る研究者や読者にとっては問題ではないのかもしれませんが。
(音読した人:きよもとさん)