2022_0126_本読み

1月26日(水)は以下を読みました。


山崎
『しゃぼん玉 その黒い膜の秘密』
立花太郎 著、中央公論社、1974年刊
6 水面上の薄膜
石けん水の表面 レイリー卿のショウノウのダンスの実験

水面をすばやく滑り動く樟脳の性質を使って、液体の表面を調べ、考察していく筋道がすごく面白かったです。

ペランの推測は、石けんの脂肪酸の分子膜と分子膜の間に水がサンドイッチされてる、というものでした。だったら膜同士が自由にずれて動くかも、となんとなく想像できました。この推測があたっているのかは、まだ先を読まないとわからないですが。



はやしさん
『しろくまくんどこにいく』
ソフィー・ヘン 作、 二宮 由紀子 訳、 徳間書店

読み終わってみんなでしゃべっている時、大きくなったりして飼いきれなくなったペット動物を引き取ってくれる施設がもういっぱいで引き取れない状態、という話を聞きました。

そこからこのお話を思い出すと、大きくなってしまった、飼いクマをすみかに返すお話、と言いたくなります。が、それはかなり誤解をまねきそうです。



めいさん
『節英のすすめ』
木村護郎クリストフ 著、萬書房、
通翻訳は使い得(3093〜3135/3674)

ノーベル賞経済学者のゼルテンさんの日本講演の通訳をした著者の体験談。それより以前に、通訳なしの講演をしたことのあるゼルテンさんが、その時よりも遥かに質問などがでやすく充実したものになった、という感想を言っていたのが印象的でした。著者も充実感を感じたことでしょう。



きよもとさん
『家守綺譚 』梨木 香歩  著 、新潮社
葡萄

本文読了。
夢の中の光景は、とてもヨーロッパ的でした。そんな中、しきりに葡萄をすすめられる主人公。読後、葡萄ってどんな象徴的意味があるんだろう、という話になり、さっと検索してくださった方が、デュオニソスとか酒とか生命の木とかいろいろ挙げてくださってました。すごくヨーロッパ的です。

琵琶湖湖底の遺跡のことを思い出したり、やっぱり日本的なものとヨーロッパ的なもののせめぎ合いかな、とかそんなことも思ったり。

また、お話を聞きながら、葡萄って字、書けるかな、と書いてみていて、「日葡辞書」という16世紀の日本語ポルトガル語の辞書のことを思い出しました。

「葡萄」は中国語から来たそのままの漢字で、かつ中国でも日本でもポルトガルの漢字表記は葡萄牙です。

ぶどうという果物を表すぶどうという音はキルギスタンとかカザフスタン辺りの言語から中国に入った、と書いてあるところがありました。

いっぽうポルトガルという国の名前はport cale(ラテン語だったかな?)「カレの港」から来たのでは、という推測がウィキペディアにありました。

ポルト酒はポルトガル産の葡萄酒のことなので、音といい漢字といい、ぶどうとポルトガルが関係のあるものと思っていましたが、それは偶然の一致だった、ということになる、のかな?



山崎
『芭蕉連句集』岩波文庫、
二二 水仙は(春と龝)78〜80ページ

ざっとひと読みしたのですが、最初の「龝」が読めなかったです。秋の異体字でした。初めて知りました。春と秋ですか。元禄二年(1686年)の歌仙と推測していました。

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