意外な和製英語26個まとめ〜ソフトクリーム・Yシャツなど
こんにちは、副業愛好家のまきです
今回は、実際は英語で使われることがないけど、日本語では日常的に使われているカタカタ言葉=和製英語(Japanese English)をまとめたいと思います
数が非常に多く、枚挙にいとまがないため、下記の基準で私が納得できるものに絞っています
【この記事でご紹介する和製英語の基準】
・英語では和製英語とは全く異なる意外な言葉に変わるもの
・普段よく使うもの
・和製英語の由来が意外なもの
食べもの系和製英語
ソフトクリーム(Soft Cream)
英語では「soft serve」(ソフトサーブ)
「ソフトクリーム」の名前は、日本でのソフトクリーム業界の始祖であり、業界最大手の日世の創業者・田中穰治さんが命名しました
その由来は英語の「soft serve ice cream」
これを短くわかりやすくしたところ、頭とお尻をとって「ソフトクリーム」となったのでした
流石のネーミングセンスですね
ココア(Cocoa)
英語では「hot chocolate」(ホットチョコレート)
「ココア」はチョコレートの原材料である「カカオ(cacao)から来ています
メキシコではカカオと呼ばれていたものが、呼びやすくするためかイギリスに持ち込まれた際に「カカオ」となまったのが由来です
バイキング(Viking)
英語では「buffet」(ビュッフェ)
バイキングの由来は、バイキング発祥の帝国ホテルにあります
帝国ホテルの支配人・犬丸徹三がデンマークに訪れた際、食べた「スモーガスボード」を気に入ります
これはスカンディナビア地方の伝統料理で魚料理などを自分の好きなものだけ、好きな量食べるというものです
このスタイルをホテルで出すと決めたときの社内公募に「バイキング」があったのです
これはデンマーク→北欧→当時流行っていた海賊映画の『バイキング』という連想から生まれたものです
この映画の中に、船の上で食べ放題・飲み放題というシーンがあったことも印象強く、「バイキング」となりました
アメリカンドック(American Dog)
英語では「corn dog」(コーンドッグ)
とうもろこしの乾燥粉(コーンミール)を使っているためこう呼ばれています
ではなぜアメリカンドッグと言うか、それはアメリカから来た「ドッグ」のことだからです
「ドッグ」はdog(犬)ですが、本当に犬と言う意味ではなく、ホットドッグのように、ソーセージのことをドッグと言うため、英語ではコーンドッグ、日本語ではアメリカンドッグとなりました
ちなみに、なぜホットドッグ(hot dog)がそう呼ばれるかというと、ソーセージがドイツからアメリカに来たときに、胴長の犬のダックスフンドに似ているため、ソーセージのことが「ダックスフンド・ソーセージ」と呼ばれるようになったことがキッカケです
このソーセージをパンに挟んだものが野球場で「レッド・ホット・ダックスフンド・ソーセージ」という商品名で売られたのです
これをネタにした漫画家のTad Dorgan(タッド・ドーガン)がDuchshund(ダックスフンド)のスペルを思い出せずに、「hot dog」としたことがきっかけで広まったとのことです
短くてわかりやすい名前が残るんですね
ピーマン(Piment)
英語では「green pepper」(グリーンペッパー)
ピーマンはフランス語で唐辛子を意味するピマン(piment)が元となっています
モノ系和製英語
ワイシャツ(Y Shirts)
英語ではdress shirt(ドレスシャツ)、もしくはシンプルにshirt(シャツ)
ワイシャツはなんと「ホワイトシャツ」(white shirt)が由来になっています
確かに発音的には「ホワイト」は「ワイ」ですよね
つまり、本来「ワイシャツ」は白だけなんです!
ビーチサンダル(Beach Sandal)
英語ではflip flops(フリップフロップス)
ビーチサンダルは元々アメリカ人のレイ・パスティンが日本で発明したもので、草履や下駄などの文化が元になっています
ではなぜ英語ではフリップ・フロップスと言うかというと、英語で、ビーサンで歩くときにたてるような「パタパタ」という擬音が「flip flop」だからなんですね
「pata pata」と「flip flop」ではもはや「p」しか共通していないというのもおもしろいですね
シャーペン(Sharp Pen)
英語ではMechanical pencil(メカニカル・ペンシル)
アメリカで発明された芯を繰り出す機械仕掛けの鉛筆、これは当初は「エバーシャープ」(ever sharp=ずっと尖っている)と呼ばれていました
これを日本で初めて開発し直したのが、現シャープの創業者・早川徳次で、商品名を「エバー・レディー・シャープ・ペンシル」(ever ready sharp pencil)と名付けたのです
これがきっかけで、社名も「株式会社早川金属工業研究所」からいくつかを経て「シャープ」になっています
これなら英語でもシャープペンでいいじゃん!と思いますが、英語で「shirp pen」は尖った鉛筆という意味になってしまうので、メカニカル・ペンシルと呼ばれているのでしょう
ホッチキス(Hotchkiss)
有名ですが、英語ではstapler(ステイプラー)
ホッチキスという名前の由来は、初めて国内に輸入されたホッチキスが、E.H.ホッチキス社(E.H.Hotchkiss)のHotchkiss No.1というモデルだったことに由来します
この社名の「ホッチキス」は創業者のジョージ・ホッチキスとイーライ・ハベル・ホッチキスに由来します
レンジ(Range)
英語ではmicrowave(マイクロウェーブ)
レンジの由来は英語のrangeという単語です
この言葉に「幅」といった意味の他、「かまど」という意味もあり、電子かまど=電子レンジと呼ばれるようになりました
竈門炭治郎!(言いたかっただけ)
バンドエイド(Band-ade)
バンドエイドはそもそもジョンソン・エンド・ジョンソン社の絆創膏の商品名です
絆創膏は英語でplaster(プラスター)、bandage(バンドエイジ)などと言われます
UFOキャッチャー(UFO Catcher)
英語では「claw machine」(クローマシーン=はさむ機械)と言います
「UFOキャッチャー」はセガ・インタラクティブの商品名です
オセロ(Othello)
オセロはメガハウスの商品名で、シェイクスピアの戯曲「オセロ」が由来です
戯曲の「オセロ」では緑の平原が広がるイギリスが舞台で、黒人の将軍・オセロと白人の妻・デズデモーナを中心に敵味方がめまぐるしく寝返ります。
これになぞらえて、緑の盤面上で黒白の石が裏返って形勢が変わっていくゲーム、これを「オセロ」と呼ぶようになりました
ポリバケツ(Polybucket)
英語では「plastic bucket」(プラスチックバケツ)と言います
ポリバケツは実は積水テクノ成形の商品名で、一般名称はプラスチックバケツと言います
マジックテープ(Magic Tape)
英語では「velcro」(ベルクロー)と言います
マジックテープはクラレの商品名で、一般名称は面テープと言います
ライブハウス(Live House)
英語ではmusic pub(ミュージック・パブ)、music club(ミュージック・クラブ)などと言います
「live house」は英語だと「生き物のいる家」という意味になってしまうので注意です
そもそも英語ではライブのことを「show」「gig」などというのが一般的です
初めて「ライブハウス」が生まれたのは1973年に京都市に開店した「コーヒーハウス拾得(じっとく)」とされています
ここから「コーヒーハウス」と「ライブ」が混ざって「ライブハウス」となったようです
仕事系和製英語
バイネーム(By Name)
指名、名指しなどの意味です
英語では「the name of the person in charge」(担当者の名前)と言う多少回りくどい言い方になります
英語で「by name」は「名前だけは」などという意味になります
(アーティストの名前だけは知っている、みたいな時に使います)
NG
NG=Not Goodの略の和製英語です
英語では妥当な表現がありませんが、強いて言えば「unacceptable」(アンアクセプタブル=受け入れがたい)と言います
メリット・デメリット(Merit, Demerit)
英語では「pros, cons」(プロズ、コンズ)と言います
「merit, demerit」も英語ですが、「価値、落ち度」と意味が少し異なるため、同じようには使われません
掛け声系和製英語
ドンマイ(Don't Mind)
気にするな、という意味の和製英語です
英語では「shake it off」(シェイク・イット・オフ)、「no worries」(ノー・ウォーリーズ)などと言います
テイラースウィフトの曲名で日本でもお馴染みになりましたね!
英語で「Don't mind」という表現は基本的に使うことがありません
「(私は)構わない、気にしない」という意味で「I don't mind」という際に使います
そのため、パッと「Don't mind」と言われたら、
英語話者からすると「優しい言葉をかけるどころか、自分は別にいいだと?こっちは気にしてるんだ」というように捉えられかねません
ファイト(Fight)
英語では「go for it」(ゴーフォーイット)と言います
(個人的には)B’zの「GO FOR IT, BABY -キオクの山脈-」という曲でお馴染みになりました
日本語では「がんばれ」という意味になりますが、英語では文字通り「戦え!」という意味になります
格闘技などでラウンドが始まる時に「fight」というのと似た感じですね
ボクシングでは「Box!」と言いますよね
相撲でいう「残った」でしょうか
その他の和製英語
ゴールデンウィーク(Golden Week)
ゴールデンウィークは日本の暦にしかないため、英語では全く同じ言葉はありません
「holidays」「vacation」などといった方がすんなり伝わります
ちなみにゴールデンウィークは、映画興行会社が、同期間により多くの人に映画を見てもらおうと作った造語です
ちなみにこの言葉は「ゴールデンタイム」(ラジオで聴取率が高い時間帯、今ではテレビの視聴率が高い時間帯のこと)が元になっているようです
日本人は「ゴールデンルーキー」などという言葉もありますし、ゴールデン、黄金が好きですね
黄金の国・ジパングと呼ばれていたことが関係しているのでしょうか?
ちなみにB’z稲葉さんのソロ曲に「ゴールデンロード」というのもあります
B’zの曲には「ゴールデンルーキー」もあります
ハイタッチ(High Touch)
英語では「high five」(ハイファイブ)と言います
これはハイタッチするときに手の指が5本相手に見える状態になるからだそうです
ちなみに英語で「high touch」と言うと、「high tech」(ハイテク)の対義語として、オーガニック、アナログな感じのことを指すそうです
手に取れるもののイメージからでしょう
話を戻して、日本ではなぜ「ハイタッチ」と言うかですが、これは単純に高いところで手と手をタッチするからのようです
ハーフ(Half)
英語ではあまりピッタリではないですが「mixed」と言うようです
それよりも「half Japanese, half American」や、「part Japanese, part American」「Japanese-American」などと、出自を明確に言うことが多いようです
アメリカは日本人のように純100%日本人ではなく、白人の他ヒスパニック系やアジア系、黒人も混ざっていますし、
イギリスにもイングランド系、スコットランド系、ウェールズ系、アイルランド系とさまざま人種があります
そのため、単純にハーフなだけだと、情報量が不足してしまうのでしょうね
単純に「mixed」などというと、少し偏見の要素が入ってしまうので注意です
ペーパードライバー(Paper Driver)
英語では、妥当な表現がなく、強いていえば「an inexperienced driver」(アンエクスペリエンスド・ドライバー=経験の浅い運転手)などと言います
しかし、ここには「免許を取っただけで運転していない、運転に自信がない」などの要素は含まないです
フライング(Flying)
英語では「jump the gun」などと言います
英語で「flying start」と言うと、「飛ぶように好調なスタート」という意味になってしまうので注意です
CDなどの「フライングゲット」、通称フラゲも同様に和製英語です
英語で言うと「getting merchandise before they're officially on sale」(正規販売より先に買うこと)となり、まどろっこしいですね
まとめ
【意外な和製英語26個まとめ】
・ソフトクリーム(Soft Cream)
・ココア(Cocoa)
・バイキング(Viking)
・アメリカンドック(American Dog)
・ピーマン(Piment)
・ワイシャツ(Y Shirts)
・ビーチサンダル(Beach Sandal)
・シャーペン(Sharp Pen)
・ホッチキス(Hotchkiss)
・レンジ(Range)
・バンドエイド(Band-ade)
・UFOキャッチャー(UFO Catcher)
・オセロ(Othello)
・ポリバケツ(Polybucket)
・マジックテープ(Magic Tape)
・ライブハウス(Live House)
・バイネーム(By Name)
・NG
・メリット・デメリット(Merit, Demerit)
・ドンマイ(Don't Mind)
・ファイト(Fight)
・ゴールデンウィーク(Golden Week)
・ハイタッチ(High Touch)
・ハーフ(Half)
・ペーパードライバー(Paper Driver)
・フライング(Flying)
最後に:和製英語は恥ずかしいのか?
いかがでしたでしょうか
今回和製英語を色々と取り上げましたが、私が伝えたいのは「日本人の英語って間違ってるよね、恥ずかしい」ということではありません
もっといえば、言葉というのはそれが使われて、伝われればそれが正しいというものなので、American English(アメリカ英語)やBritish English(イギリス英語)が正しいというのもおかしい話です
記事の意図としては、むしろ、英語という強い言語がありつつ、それを飲み込んで日本語の語彙にしてしまう日本語のたくましさを楽しんでいただけたら幸いです
日本語をもっと好きになっていただけたら嬉しいですね
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