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DROBEをめぐる冒険

これはいわゆる入社エントリと呼ばれるものだ。正直もうこういった記事を書くことはないと思っていた。入社エントリを書くような世界とは距離を置こうと思っていたから。

2022年9月、株式会社DROBEに入社した。実は初めてではなく、出戻りと呼ばれるやつである。以降、前半では過去の話をしようと思う。DROBEを辞めてから再び戻るまでの話だ。後半では現在の話をしようと思う。今のDROBEに対して自分が抱いている印象の話だ。唐突ではあるが、まず自分への弁解をしたい。これから出てくるのは、正直話したくなかったり普段なら言わなかったりする少し恥ずかしい話だ。こんな話を社会の隅っこで生きている僕にしようと思わせることが、DROBEという会社をよく表している。

僕はDROBEを最悪な形で辞めた。突然逃げるように辞めた。言い訳をすれば、体調を崩し働けるような状態じゃなくなった。別に業務上のプレッシャーに押しつぶされたみたいな話ではない。今考えると、自分の仕事の成果が誰の何のためになっているか分からないみたいなよくあるちっぽけな話だ。当時はネガティブな側面ばかりに焦点を当てすぎて、会社やもっといえば社会における自分の必要性みたいなものが、完全に失われているように感じた。

DROBEを辞めた後は基本的に無職をしていた。朝には起きて夜まで机に向かってプログラミングをするか本を読んで特に夜ふかしもせず寝る、無職界ではおそらくかなり規則正しい方の無職だ(今更だが僕は一応エンジニアに分類される気がする)。そんな規則正しい無職のもとにCEOの山敷さんからメッセージが来て何故か一緒に鰻を食べた。そしてオフィスが日比谷のWeWorkに移転したことから、WeWorkでCTOの都筑さんと会うことになった。正直に言うとめちゃくちゃ緊張していた。自分が受け入れる側の立場だとして、そんな最悪な辞め方をした人間をどうやって迎えるのだろう。

当日、WeWorkに着いた。WeWorkは明るく開放的でここでなら働けるかもしれないと思わせてくれる空間だった。都筑さんと会って話をした。2~3時間だったと思うが、他愛もない雑談も技術的な話も色々なことを話した。僕は驚いた。まるで昨日まで一緒に働いていたかのように言葉が出てきたのだ。無職期間中、僕は自分の仕事の成果に対してフラットに向き合う必要があること、そして誰と一緒に働くかが最も重要であることに気づいていた。改めて、この人となら一緒に働けると思えた時間だった。後日、何故一緒に働きたいかという資料まで作って説明してもらい、もう完全に心は傾いていた。何だかんだいっても、自分はこういった感情を押し出すスタイルに弱いのだと気づいた。

平仮名なのがポイント高い

そして現在、僕はDROBEで再び働いている。自分のキャラクター的なこともあるので正直あんまり言いたくないのだが、今は働くことが割と楽しく、DROBEという会社のこともそこそこ好きである(ここでいう割とそこそこはいわゆる照れ隠しでありとてもめちゃくちゃに置き換えていただく方が実際は正しい)。僕のような、所属している場に対して愛着というものが基本的に沸かない人間にもそう思わせるのだから、これは本当にすごいことだ。

もちろんではあるが、ただただ楽しいというわけではない。DROBEは仕事に求めるレベルも僕が経験してきた会社の中では一番高いと思う。一度やると合意したものについてはやりきる、できなければ何故出来なかったのかを分析して次につなげるという行為が当たり前の文化がある。しかしそれは組織・チームレベルの話であり、個人に目を向けるととにかく優しい人が多い。ここでいう優しさとは、積極的に人に関わっていく優しさである。CTOの都筑さんは多くのミーティングや自分のタスクを抱えつつも、相変わらず一日に何時間も雑談や壁打ちに付き合ってくれて、そこで解決する問題が多数ある。その他にも、この人がいなければ今の自分はないと思える人が多数いる。

3周年のムービーで何故かドラマーでいることに決意を示すCTO

改めて、DROBEの強みとは何だろう。過去DROBEにいたときは、自分自身がエンジニア(特に機械学習エンジニア)ではあるのでAI(機械学習)による商品のレコメンドが強みであると思っていた。最近はそれはある意味間違っていたなと思う。もちろん、レコメンドに関わるアルゴリズムの選定・改良、データの質・量、データパイプラインの設計なども日々議論・開発されており強みの一つであることは間違いない。ただそれ以上に、各チーム(エンジニア・プロダクトマネージャー・デザイナー・マーケティング・カスタマーサポート・スタイリスト・マーチャンダイザー・コーポレート・広報)が高いレベルで責任を持ち、自チームだけでなく他の職種の業務についても理解に努め改善・提案を進めていて、そこに所属する個人とその集合である組織こそがDROBEの強さなんだろうと、今はそう考えている。

最後に、エンジニアチームにも一応触れておきたい。僕が思うこのチームの良さは、どんなときでも楽しもうとする雰囲気である。障害やバグが発覚したときはつらい。そんなときでも必要以上に固くならず、ちょっとした冗談を言い合うことができる。別に手を抜くわけじゃない。どうせ同じことをやるなら楽しいほうがいいだろう。

長い自分語りが続いてしまったが、これでこの話は終わりにしたい。
ところで、今この文章を目にしているということはおそらく最後まで読んでいただいたんじゃないかと思う。これも何かの縁だと思うので、下のページからカジュアル面談や気になる人に連絡を取ってみるのはいかがだろうか。きっと何かが変わるタイミングはこういうときなんだと、僕は思います。

僕に興味を持ってくれた変な人は、僕のTwitterにDMなどをいただいてもいいんじゃないかとも思う。それではさようなら。また会える日を楽しみにしています。


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