じゅじゅフェス2024における「最高潮☆JUMPING!」による存在しない記憶
(※「呪術廻戦」の「渋谷事変」パートの物語展開に触れている箇所があります。)
8/25 ぴあアリーナMMにて開催された「じゅじゅフェス2024」に行った。
豪華声優陣による生アフレコ熱演も、生バンド演奏も、崎山蒼志さんの「燈」歌唱も、どれも本当に素晴らしく、現地で見たのに配信も買ってしまった。
それらも本当に素晴らしかったのだが、ワタシ的にとりわけ良かったのは、シークレットゲスト・高田ちゃん(CV黒沢ともよさん)が歌う劇中挿入歌「最高潮☆JUMPUING!」であった。
これはアニメ45話、真人(敵の呪霊・とても強い)VS主人公・虎杖悠二&東堂葵のバトル場面においてかかる曲である。
東堂葵という人物は、主人公の味方側の人間で、虎杖の成長を促す重要かつ大変な強キャラなのだが、苛烈な思い込みの激しさにより、出会ったばかりの虎杖に対し中学からの超親友だという〈存在しない記憶〉に取り憑かれている。とにかく、実際にはなかった思い出の記憶が急に脳内を支配し、現実にあったと思いこんでしまうのだ。大変強力な威力があるので、当初は「これが主人公・虎杖の持つ特別な力なのか」と考える読者も多かったが、物語が進むにつれ、東堂が単にアレな人物であっただけ、ということがわかった。
高田ちゃん、というのは東堂葵の最推しアイドルで、彼の妄想力によって戦闘の最中にアドバイスをくれたりする存在なのだが、〈存在しない記憶〉同様、様子がおかしな人のいうことなので、これ以上の詳細説明は面倒なので割愛する。
おそらく「最高潮☆JUMPING!」は彼女の持ち歌なのであろうが、この曲および、このバトル中に高田ちゃんのこの曲が流れる演出はアニメオリジナルなので、詳しいことはわからない。とにかくアニメでは、東堂のバトルが最高の見せ場となるシーンで、突然この曲がかかる。
今回のイベントでは、くだんのバトルシーンを生アフレコで再現、曲がかかるところでシークレットだった高田ちゃんが登場し生歌唱したというわけなのだが、アニメではワンコーラスだったものが、イベントではフル尺であった。この曲はサウンドトラックにも収録されているのでフル尺も知ってはいたが、生アフレコ&生バンドをバック(バック?)に披露された高田ちゃん完全顕現としかいいようのない黒沢ともよさんによる「最高潮☆JUMPING!」の威力たるや尋常ではなかった。
あまりにも良すぎて、帰路はずっとこの曲を聞いて帰ったし、帰宅後配信を即座に買ってすぐさまそのシーンを再生した。とにかく良い。
アイドルソングを聞いていて泣きたくなるのは、心が弱っているとき。それは私の持論であるが、とにかく沁みる。ゆえにループで聞きまくる。そのたび泣きそうになる。なんでこんなに良いのだろうこれ…そんなに私今弱ってるのか…?と訝しみながら、何度目かの繰り返しの後、気付いた。
実際のアニメでは、この曲がかかり東堂と虎杖のラッシュによって真人に大打撃を与えるわけだが、虎杖が黒閃という必殺技的なものを繰り出す瞬間に、BGMである「最高潮☆JUMPING!」も消える。
が、このイベントVer.は、虎杖の「黒閃!」という決めゼリフのあともそのまま続き、曲終わりまでかかるのだ。
実際のストーリーでは、このバトルには続きがあり、ここで終わるわけではないのだが、イベント仕様だとあたかも、このときの虎杖の黒閃が敵にとどめを刺す最後の一撃のように感じられ、高田ちゃんの歌声はこれ以上ないクライマックスを盛り上げ、高らかに勝利を寿いでいるように聞こえるのだった。もうこのアニメはここが最終回だ。
私はこの曲を聞きながら、ありもしない勝利を確信して泣いている。
これが〈存記〉(=〈存在しない記憶〉の非公式略称)かあ・・・・と、なんだかしみじみしてしまった。まさか〈存記〉をリアルで体感できる日が来るとは。
それだけでもこのイベント行ってよかったなーという記録でした。
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