見出し画像

【こんな映画でした】567.[マクファーランド 栄光への疾走]

2022年11月27日 (日曜) [マクファーランド 栄光への疾走](2015年 McFARLAND, USA アメリカ 129分)

 ニキ・カーロ監督作品。メキシコ移民の多い高校での、元アメフト部のコーチだったジム・ホワイトという実在の人物の話。原題は舞台となったその地名そのもののようだ。カリフォルニア州のロサンゼルスの北、サンフランシスコの南といったところか。

 映画の中で生徒たちは海を見たことがないからといって、スクールバスで海へ行くシーンがある。海までは100キロ少々の距離があるようだ。内陸で丘陵など起伏も多く、まさにクロスカントリーに向いている地形なのだろう。

 主人公は、このメキシコ移民の若者たち7人である。もちろんケビン・コスナーがジム・ホワイトというコーチ役を演じている。ストーリーはありふれたものであるが(スポ根もの?)、主人公たちがアメリカの白人ではなく、メキシコ移民の子孫だというところに特色がある。

 そこは移民の常として、つまり安い労働力として酷使され、その生活は貧しいのひと言である。だから彼ら子どもたちも11歳くらいからだろうか、労働にかり出されることになる。7人のランナーのうち、3人が早朝四時半に起きて収穫に向かう。その後、学校へ行くという生活をしている。

 明るい将来も夢も何も持てない彼らが、このクロスカントリーを通して自分らしさと生きがいを見つけ、大学進学などの未来を築いていくことになる。そういう感動ものの作品である。ニキ・カーロ監督らしい題材なのだろう。

いいなと思ったら応援しよう!