【こんな映画でした】167.[カサブランカ]
2019年11月 7日 (木曜) [カサブランカ](1942年 CASABLANCA アメリカ 103分)
これが彼の有名な映画[カサブランカ]か、といったところ。なるほど上手い作り方だ。テンポもよく、目を離せないスピーディーさがある。そして何と言ってもイングリッド・バーグマンである。
軟焦点レンズを使っているのかもしれないが、ともかく綺麗。見事な撮影だ。それに私などからしたら、彼女はとても親しみやすい顔なのだ。それでも敢えて言えば、アングルによって平凡な表情のカットもあるにはあった。しかしトータルとして、美しく見惚れてしまう。
主役ハンフリー・ボガートは撮影当時42歳、イングリッド・バーグマンは撮影当時27歳。監督はマイケル・カーティス 、音楽はマックス・スタイナー。挿入曲は「時の過ぎゆくままに」。もっともこの曲は1931年のものだったとのこと。てっきりこの映画のために作られた音楽だと思っていた。
政治的なことも、アメリカ映画にしては珍しく含んでいる。まず映画の製作された時代が1942年であり、フランス領モロッコの都市カサブランカでのこと。フランスは既にナチスに占領されており、ヴィシー政権に。
ということで反ナチス映画でもある。酒場でドイツ軍将校たちと競ってフランス国歌、ラ・マルセイエーズを歌うシーンはそれなりの感動的なもの。もちろん歌の持つ怖さもあるが。
なお言うも愚かだが、ラストシーンが上手い。映画はオープニングシーンとラストシーンで決まるか。