【こんな映画でした】842．［MINAMATA―ミナマタ―］

2023年 8月26日（土曜）　［MINAMATA―ミナマタ―］(2020年　MINAMATA　アメリカ　115分)

　アンドリュー・レヴィタス監督作品。主演はジョニー・デップ。撮影当時56歳。相手役女優に美波、撮影当時33歳。

　ショッキングであった。当事国日本では、とても作られることのない映画だ。日本における大事件なのに。ただ、この事象は日本に限らず、全世界的にこれまでずっと起こされてきたことなので、その一つとしてこの「水俣病」を取り上げる意味があったということだろう。興行成績はどうだったのだろう。

　シーンでは、写真で有名な母子の入浴シーンも描いてあった。もちろん、俳優たちで。あと何とかならなかったかと思うのは、スミスがチッソ前で写真を撮っているとき、どうして誰もボディガードにつかなかったのか、と。おそらく頭を蹴られており、それが原因で60歳で亡くなっているのだから。残念である。
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　スミスが言う。写真を撮るということは、魂を奪われることだ、と。これは写真に限らず、どんなものであれ人であれ、その対象が気に入るということは、まさしく魂を奪われることだ。音楽家は音楽に、画家はその対象となる風景などに。そして端的な例としては、一目惚れというのもそうかもしれない。

　今の私はカメラを持って、何かを撮るという行為にあまり興味がなくなっているようだ。しかしそれはもしかしたら、自分の魂を奪われないための自己防衛なのかもしれない。