【こんな映画でした】724.[未来世紀ブラジル]
2019年12月 2日 (月曜) [未来世紀ブラジル](1985年 BRAZIL イギリス・アメリカ 143分)
何ともシッチャカメッチャカな映画であった。これも辻邦生の『私の映画手帖』で紹介されていたもの。未来社会の全体主義体制への警鐘・警告とも取れる映画だ。その社会での支配の基本にあるのは「情報」の管理。そして物理的な暴力。
これら支配のアイテムはいずれの場所でも、いずれの時代でも同じだ。この映画の場合、1985年という製作年からみて分かるように、インターネットもなく、メールもなくコンピュータもまだまだお粗末なようだ。今からすればかなりアナクロなのだ。
監督はテリー・ギリアムで初めて。主役のジョナサン・プライスは[黄金のアデーレ 名画の帰還](2015)を観ている。女優キム・グライストは知らなかった。あと大物俳優ではロバート・デ・ニーロが出演している。クレジットを見ないと分からなかった。
あと往年の名画に対するオマージュとして、[カサブランカ]とそのセリフ「君の瞳に乾杯」、[風と共に去りぬ]からは「tomorrow is another day」、そして[戦艦ポチョムキン]のオデッサの階段での虐殺シーン(エイゼンシュタインは左側からだが、ここでは右側から撮っている)があった。
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