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【こんな映画でした】869.[街のあかり]

2023年11月12日(日曜) [街のあかり](2006年 LAITAKAUPUNGIN VALOT LIGHTS IN THE DUSK LICHTER DER VORSTADT LES LUMIERES DU FAUBOURG フィンランド/ドイツ/フランス 78分)

 アキ・カウリスマキ監督作品。アマゾンプライムで。常連のカティ・オウティネンは端役で(スーパーのレジ、愛想なし)。

 何とも情けない男(ヤンネ・フーティアイネン)の映画である。それでも最後に自分にとっての「灯り」にようやく気づくことになるのだろう。

 「LAITAKAUPUNGIN VALOT」は、「街の外の灯り、街灯の外」の意(LAITAKAUPUNGIN 街の外)。彼を慕っていた女性が営業している店の灯りを指すのかもしれない。女優はマリア・ヘイスカネン。

 今作は「浮き雲」「過去のない男」に続く「敗者三部作」とのこと。たしかにこの警備員は、「敗者」・ルーザーと決めつけられていた。それを自分では何とも思ってないようで、そこにまた辛いものがある。人間、誰にだって誇りはあるものだが、それを頭から否定されるのだ。

 しかしそこから浮かび上がるためには、一人ではなかなか困難だということ。誰か支えになってくれる存在が必要であると思い知らされる。

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