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【こんな映画でした】864.[マッチ工場の少女]

2023年11月 3日(金曜) [マッチ工場の少女](1990年 THE MATCH FACTORY GIRL TULITIKKUTEHTAAN TYTTO フィンランド 70分)

 アキ・カウリスマキ監督作品。ようやく観ることができた。結局、DVDは手に入らず、アマゾンプライムで。カティ・オウティネン(撮影当時28歳)が主役女優イリス役。内容が内容だけに、美しい表情をあまり撮られていないので気の毒だ。ちゃんとみればしっかりしたいい顔をしている。もっとも役柄が役柄だけに綺麗な服もお化粧もできない、まさに不遇な人生を託つような女性である。彼女に一夜限りの遊びで家に誘い、妊娠させてしまう男にヴェサ・ヴィエリッコ。

 彼女の行為は、はたして復讐なのだろうか。自分への腹立ちや絶望を、それらをもたらした人間たちに腹いせをしたのかもしれない。ねずみ取りの薬を飲まされた四人の男女が、結局どうなったのかは映像としてはない。だから死んだかもしれないし、体調不良となっただけかもしれない。

 ともかく最後、ラストシーンは警察官に連行されていくところで終わる。不条理・理不尽な人生に嫌気がさして、魔が差しての行為であったかもしれない。人生はなかなか幸せに過ごしていくことができないようになっているようだ。「悪からんは一定」というところだ。

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