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【#8】 映画『眼下の敵』
こんな方におすすめ
・男臭い友情物語が好きな方
・戦争映画が好きな方
・メッセージ性の強い映画が好きな方
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なし
眼下の敵のクレジット(監督・キャスト)
監督:ディック・パウエル
主演・出演:ラッセル・コリンズ,クルト・ユルゲンス,セオドア・バイケル
再生時間:98分
公開年:1958年
あらすじ
第二次大戦中の南大西洋。ドイツのUボート狩りをやっていたアメリカの駆逐艦ヘインズ号のマレル艦長(ロバート・ミッチャム)は着任以来自室に閉じこもりきりだった。そこで乗組員たちは彼が民間出身のため船酔いで苦しんでいるのだろうと噂し合っていた。
しかし、彼は彼が着任する直前乗っていた船が魚雷攻撃を受け、愛する新妻が自分の前で死んでいくのを見て憔悴していたのだった。
それでも彼は個人的にドイツ人を憎む気にはなれないという男だった。
ある日、彼の艦のレーダーがUボートをとらえた。
初めて彼は乗組員の前に姿を現わし、夜通しの追跡をはじめた。
一方Uボートの艦長フォン・ストルバーグ(クルト・ユールゲンス)は、味方が手に入れた敵の暗号書を本国へ持ち帰るという重大な使命をもっていた。彼は沈着で勇敢な男であったが、2人の息子を戦争で失い、無益な戦争を呪っていた。こんな2人の男が水面を境としてお互いに相手のすきを狙って息を殺していた。
しかし、いつしか2人の心には、お互い一面識もないが尊敬の念が期せずしてわいて来た。再び行動を開始したUボートは、とっときの魚雷4本で見事ヘインズ号を射止めた。
直ちに浮上したストルバーグ艦長は、マレル艦長に5分以内に離艦するよう要求した。これを見たマレル艦長は全員を離艦させ、自らも離艦すると見せかけ、最後の力をふりしぼってUボートに体当たりした。
一瞬、すべては終わった。今は敵味方の別なく、海上では彼我の乗員たちが助け合っていた。全員の脱出を認めて離艦しようとしたストルバーグ艦長は、永年の部下の1人の姿が見えないのに気づいた。ようやく水につかった艦内から部下を救い出したストルバーグ艦長は、これ以上の救出が無理なことを知って艦橋に残った。
ようやく水につかった艦内から部下を救い出したストルバーグ艦長は、こ以上の救出が無理なことを知って艦橋に残った。
Uボートに仕かけられた時限爆弾の爆発を待つかのように……。
その時、ストルバーグ艦長の目に、マレル艦長の姿がうつった。
ストルバーグ艦長の手が挙がった。マレル艦長の手も挙がった。2人の海の男の心は今やはっきりと交わり合った。マレル艦長からロープが投げられた。傷ついた部下を、ロープにむすびつけるストルバーグ艦長、これを引くマレル艦長、この2人のところに、生き残った両艦の乗組員が殺到した。翌日、救援にやってきたアメリカ駆遂艦の甲板で、ストルバーグ艦長とマレル艦長が立ち会い部下の葬儀が行なわれた。
そこには海に生きる男のみが知る、厳粛な気がみなぎっていた。
映画.com
これまでクリストファー・ノーラン監督作品を連続して紹介していましたがここで一区切りおきたいと思います。これからはランダムに紹介していきたいと思います。
さて今回、紹介するのは、『眼下の敵』なのですがなぜこれを紹介するのかというと、NHKBSプレミアで放送していたからです(笑)。
公開年が1958年となかなか古い映画なので、私自身も全然知りませんでした。昼の1時に放送していて、こんな真昼間に戦争映画!?とも思いましたが物は試しで視聴することにしました。
いざ、見てみると、Uボート対戦艦!!!
映画ファンにとっては、なかなか胸熱なテーマではないでしょうか(笑)。
戦争映画にはあまりみられない友情エンディング!
この見出しどういうことっ?
と思った人もいると思いますが、それはこの映画を最後まで見ればわかります。
近年の戦争映画といえば、リアリティー重視で兵士が死んでいくのは当たり前、それもかなりグロテスクに描かれています。また、勝ち負け至上主義的な構成の割には、「勝っても負けてもどちらにも傷が残る、それが戦争なんだ」といわんばかりの強いメッセージ性があるように思います。
これは、別に近年の戦争映画を批判したいわけではなく、もしろ私自身が戦争映画が好きでよく見るので、ふと思ったことだと聞き流してください(笑)。
そんな、戦争映画のイメージをこの映画は見事に吹き飛ばしてくれました。
こんな結末もありなんだ!!
そんな風に思わしてくれる作品です。
また、艦長同士で互いにリスペクトする一面があったり、今敵と戦っている意義に疑問視をもつところなど、敵味方でありながらも思いを通わす部分も随所でみられて、他の戦争映画とはどこかテイストが違うのもいいです。
一昔、前だからこそなせる映像美!
CGもない1950年代だからこそ、実写に頼るしかなく、下手な小細工ができません。なので、実際の海軍で撮影した爆雷の投下シーンは圧巻です。
CGでは作り出せない実写ならではの迫力がひしひしと伝わってきます。
手に汗握る心理戦も要注目!
”潜水艦対戦艦”の映画といえば、いかに相手の裏をかいて撃沈させるかに尽きると思います。この映画では、まさにその部分が存分に描かれています。
例えば、潜水艦と戦艦が互いに逃げたと思わせるために近くにいながら潜水艦は”無音潜航”を行い、戦艦は、エンジンを止め艦内でも音を出さないようにしたり、ソナーによって相手の動きを探るというシーンがあります。
このように”音”によって相手の行動を予測するというのが潜水艦映画の醍醐味と言えるのではないでしょうか。音しかわからないというのは考えてみたらかなり怖いですよね(笑)。
このように、昔の映画ながら非常に楽しめる作品でした。他の昔の作品をみてみたいと思えたので、是非またここで紹介したいと思います。
最後まで、読んでくれてありがとうございます。少しでも、共感できたところがあったり見てみたいと思ったら、スキやフォローお願いします。
それでは、また明日!
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