タカシクエスト 第19章
タカシクエスト 第19章
発達障害者の行動は、ぶっ飛んでいる。
しかし、それが反社会的な行動であった場合、大変なことになる。
俺が生まれて初めて万引きをしたのは、山梨の小学校に通っている時だった。
万引きの現場は、小学校の近くにある同級生の親が経営するスーパーだった。
ある日、学校帰りに母親とスーパーで買い物をしていた。
それで、母親がお菓子を買ってくれなかったので、商品棚にあった黄色いキャンディをポケットに入れた。
そして、店を出たが、何も言われなかった。
俺は、車の中で、口いっぱいに広がるレモンの味に満足しながら、人生なんてチョロイ、と思った。
万引きは癖になる。
二度目の犯行は、数週間後だった。
その日も学校帰りに母親とスーパーで買い物をしていた。
けれど、今回はお菓子を買ってくれた。
しかし、俺は万引きのスリルを味わいたかった。
なので、商品棚にあった黄色いミシン糸をポケットに入れた
そして、店を出たが、バレることはなかった。
俺は、万引きをしたことに快楽を感じていた。
癖になる楽しさ…。気持ちいい。
万引き超気持ちいーーーーーーーーーーーーーーーん♪
たまんねー。
それで、そのミシン糸は、母親の裁縫箱に入れておいた。
普段、白い糸しか買わない母親は、突然箱の中に黄色いミシン糸が入っていたので、衝撃を受けていた。
しかし、悪いことをすれば罰が当たる。
ある日、村の子供だけの祭りがあった。
それで、俺も母親と二人で参加した。
そして、ある商店のおじさんが、モナカアイスを2つ無料でプレゼントしてくれた。
しかし、その光景を当時俺をイジメていたカンクロウ君が見ていた。
その後、俺と母親は、プレゼントされたモナカアイスをパリパリと食べていた。
しかし、そこへカンクロウ君が子分を引き連れて俺たちの前に現れた。
そして、とんでもない発言をした。
オラに力(お金)を分けてくれ~。