父、上顎洞がんになる〜手術まで
*手術は20年以上前のことです。今はもっと医学が進んで治療方法も変わっていると思います
父の治療が始まりました。まずは、放射線でがんを小さくして手術に備える。放射線は通院でもできるが、父は家が遠いため入院で行う。週末は帰宅してよい、そんな感じでした。
入院となると母をどうにかしないといけません。1人で暮らす能力は、その頃の母にはもうありませんでした。まだ介護保険がスタートしてなかった時なので、通院していた病院に頼み込んで入院させてもらいました。
母を入院させて、今度は父です。放射線治療のうちは基本的には元気なので、洗濯その他は自分でやってもらいました。
その一方で、より詳しい検査も行われました。そして手術の詳細が発表されました。
まず1度目の手術でがんを摘出。その際、上顎の半分、がんが浸潤している頬骨と眼球を支える骨も摘出する。眼球を支えられなくなるので眼球も摘出する。皮膚に浸潤している場合は、皮膚も切除する、とのことでした。
上唇の真ん中から上に向かい、鼻の下を通って小鼻の横から上に切開、顔を開くんだそうです。この切開の仕方がその後一番傷が目立たないと説明を受けました。
2度目の手術は、欠損した部分の形成手術。肩甲骨を切って頬骨に移植、太腿の動脈をとってそれも顔に移植、どこかの脂肪も顔に移植、皮膚に浸潤していた場合はそれも移植、これにより元どおりとは程遠いけれど、昔再建が出来なかった頃とは比べられないくらい日常生活が送りやすくなる、との話でした。
がんである、と言われた時よりショックを受けました。「だいたい誰か手術した患者さんがいるんだけど、ちょうど今いないんだよね。こんな感じって見せられないんだよ」と主治医。
肝心の父ですが、やはり相当なショックだったと思います。特に目を摘出することについては、悔しがっていました。でも少しすると「まな板の上の鯉だ」と腹を括ったようでした。
この当時の手術について詳しく知りたい方は↓
https://core.ac.uk/download/pdf/234077951.pdf
でも、閲覧は自己判断で。なかなか衝撃的な画像があります。父は頭蓋底までは浸潤してなかったと思うのですが、だいたいこんな感じだったと思います。
*今はもっと医学が進み、手術の方法も変わったと思うけど、それでも手術や放射線、抗がん剤は大へんに違いなく、そうした治療をするのが嫌なら、禁煙するべきですよ!