kisaragionce

2019年に亡くなった父。数々の病気をしました。その父と向き合った20数年の歴史を綴ります。

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2019年に亡くなった父。数々の病気をしました。その父と向き合った20数年の歴史を綴ります。

最近の記事

父、上顎洞がんになる〜退院後

退院すればだいたいOK。 それまでの病気についての認識は、がんの前では違っていることを知りました。がんは再発の恐れがあるので、その後の定期検診がかかせません。何ヶ月に一回かの緊張を強いられることになります。 定期検診は父が1人で行っていました。大病をしたと言ってもまだ60代。がんになった場所は、すぐに命に関わるところではありませんでしたし。目が一つで顔がちょっと歪んだわりと元気なおじいさん、そんな感じになっていました。 そうは言っても、検診のたびに心配でした。今思うとく

    • 父、上顎洞がんになる〜第二の患者登場

      淡々と父の上顎洞がんについて書いてきましたが私のメンタルが非常事態だった話も書いときます。 父の発病時、私の子どもは4歳と1歳。上の子はちょうど2年保育の幼稚園に入ったところでした。このちびっこたちと父の見舞いを両立するのが至難の技でした。 見舞いの主目的は、洗濯です。なんてったって20年以上前なので、今のような寝巻きのレンタルなど発達していませんでした。 下着など多めに用意しても3〜4日に1度は行かないと!そんな感じでした。 時間に制限もありました。上の子が幼稚園に

      • 父、上顎洞がんになる〜インプラント

        *20年以上前の話です。父のような上顎の欠損している人に対しての治療も、もっと進んでいると思います。 病気の後は、体力回復のためにもしっかり栄養補給が大事!そのための取り組みの話です。 元々父の残ってる歯は少なく、上は入れ歯を使っていました。それが上顎が半分なくなってしまったので、入れ歯が入れられなくなりました。 そこで、インプラントです。入れ歯をひっかけるためのインプラントを入れる手術をすることになりました。この手術は手術をしたB病院ではできず、隣の市のC病院の口腔外

        • 父、上顎洞がんになる〜手術の後

          *手術は20年以上前のことです。今はもっと医学が進んで治療方法も変わっていると思います。 摘出、形成、どちらの手術も長時間かかりました。形成手術の後なんかは、そこら中包帯で巻かれていて、父の人生の中で一番ミイラに違い状態だったと思います。 手術後も過酷でした。繋げた血管や脂肪に血が通わないと壊死してしまうので、血流を妨げないよう顔の動きは制限され、ベッドの角度も一定に保たれていました。少しずつベッドの角度が変えられ、顔の自由度も増え、ベッドから離れられるようになるまで数週

          上顎洞がんを調べる

          父の手術の詳細がわかり、これは大変なことになった…と、思いました。そして、私は上顎洞がんについて何も知らないことに気づきました。 手術の詳細はこちら https://note.com/kisaragionce/n/n24b5d8ea2520 時は1999年。ADSLが登場した年らしいのですが、もちろん田舎の我が家にはそんなものは来ていませんでした。インターネット回線と言えば、電話回線の時代です。幸い、我が家にはWindows98を搭載したパソコンはありました。 と言って

          上顎洞がんを調べる

          父、上顎洞がんになる〜手術まで

          *手術は20年以上前のことです。今はもっと医学が進んで治療方法も変わっていると思います 父の治療が始まりました。まずは、放射線でがんを小さくして手術に備える。放射線は通院でもできるが、父は家が遠いため入院で行う。週末は帰宅してよい、そんな感じでした。 入院となると母をどうにかしないといけません。1人で暮らす能力は、その頃の母にはもうありませんでした。まだ介護保険がスタートしてなかった時なので、通院していた病院に頼み込んで入院させてもらいました。 母を入院させて、今度は父

          父、上顎洞がんになる〜手術まで

          父、上顎洞がんになる〜診断まで

          いきなりですが、上顎洞と言う言葉を聞いたことありますか?私は父がそこのがんになるまで知りませんでした。ここのことを言うんだそうです。 ↑がん検有明病院のサイトよりお借りました。 しばらくは、こんなところにがんができるとどんなことになるのか、を綴っていきます。 忘れもしません。1999年2月14日、父を誘って私の家族と夕食に出かけました。その席で父が言いました。 「蓄膿の手術を近々しようと思う」と。 以前から、蓄膿〜副鼻腔炎の症状があった父。このところ不快感が酷くなった

          父、上顎洞がんになる〜診断まで

          初めまして

          昨年夏、老父が亡くなりました。がんを2度、脳梗塞を1度、心臓も悪く、大腿骨も骨折しました。足掛け20数年、母が病気持ちだったこともあり、ほぼ1人で対応しました。 大変でした。死にそうな気持ちにもなりました。 この苦労をどうにかして昇華させたいとブログを書いてみようと思います。父の闘病記ではありません。私がどんなに大変だったかを書きたいだけです。それに加えて、ヘビースモーカーだとこんな目にあっちゃうんだよと言う、警告をこめてみようかと思います。 とは言っても、私自身ものすご

          初めまして