腫瘍発見までの経緯 その2
2020年7月4日、3回目の抗癌剤投与。そして病名が確定した。
胸腔型リンパ腫(大細胞型)
腫瘍がある場所が胸だったので胸腺腫(良性の腫瘍)ではと思ったけれど、結果はリンパ腫(悪性)だった。落ち込んでいても仕方ない。今はこいつを退治するまで諦めないと決めたのだから。
そして愚かな飼い主の行動の続きも忘れないように書いておきます。
2020年4~6月
世間は自粛自粛でずーっと巣篭り。私も同居人も在宅ワークが多くなり日々こぱんと一緒に過ごしていたが、選り好みするものもささみやウェットフードは食べていたからやっぱり年を取って嗜好が偏っているだけなのかなとアレコレ食べそうなフードをドンキで選んできてはあげる日々。
魚系は一切受け付けなくなり、食べるのはささみのみのウェットフード。
だが次第にどの食事にも(チュールでさえ!)口をつけなくなり、ウンチもなくなり(食べてないから当然)いよいよおかしいと病院を調べ始めたのは6月初旬。それからやはり最初に見つけた猫の専門病院へ行こうと思い立ったのは何と6月20日の事だった。
2020年6月20日
自宅近くの病院は「お手上げ」と言われていたので、地下鉄で30分かけて猫専門の病院へ。担当は院長先生だった。
食べなくなった事、口の中は何ともなかった事、だけどあきらかに痩せてきている事を説明する。体重を図ってみるとMAX 7kgあった体重は何と3.8kgまで減っていた。
「非常にまずいですね、甲状腺、肝臓、色々な検査をさせてください。費用がかなりかかりますがいいですか?」院長先生からどの検査がどれくらいかかるのか提示される。金額なんてどうでもよかった。とにかくやれる事は全てやって欲しいと言って一度待合室で待つように指示がある。
待合室で10分も待ったころに再度診察室へ呼ばれた。待合室に入ると先生がレントゲン写真を見ている。こぱんは数値が表示されているゲージの中で横たわっていた。
「レントゲン撮りました。下半身は問題ないんですが、問題は上半身です」見せられたレントゲンは胸の部分がほぼ真っ白だった。
「これね、本当ならここに肺やら心臓やらが映るはずなんです。でも何も映ってないですよね。検査してみないとはっきりわかりませんが、恐らくこれ癌です」
「え?」私の口から出たのはとても間抜けた声。頭の中が真っ白になる。
「この子、今滅茶苦茶しんどいと思います。腫瘍が胸いっぱいに広がって他の臓器を押し潰して、息もまともに出来ない。ずっとはぁはぁしていたでしょう?苦しいからですよ」
はぁはぁしているのは病院に来て興奮しているからだと思っていた・・・なんて鈍くてマヌケなんだ、私は!!
言葉も出ない私に先生は続ける。
「病理検査をしないとはっきりとした病名は判りません。でもそれをするには胸の腫瘍を取り出さないといけません。出血もあり、かなり負担になりますがやっていいですか?それと抗癌剤も投与しておいた方がいいと思います。」
検査しないと今後の治療方針が出せないし、抗癌剤も投与しなければ腫瘍が大きくなりこぱんはどんどん苦しくなる。やるしかなかった。
検査と点滴をするので迎えは夕方に来て欲しいと告げられ、そして可能なら前にかかった病院でレントゲン写真がもらえるなら貰ってきて欲しいと言われる。4月に腫瘍があったか無かったで腫瘍が大きくなった経過が判るからと。何が何でも貰ってきますと告げ、病院を出た。
だが、元の病院へ電話をかけるとレントゲン撮影はしたものの口腔内だけしか撮影していなかったと回答される。
何なんだ、そこは動物の歯医者なのか?!歯しか診ないのか????
そう叫びたかったがその病院を選択したのは私だった。私自身のミスだ。
最初から猫の専門病院に行っていたらこぱんはここまで苦しい思いをせずに済んだはずだ。
なんて鈍感で愚かでマヌケな飼い主だ。気付くポイント、行動するタイミングはいくつもあったのに、それをしていなかった。自分を殴って殺してしまいたい。だが、そんな事してもこぱんは助からない。
私が出来る事はこぱんと一緒に病気と闘う事。完治は難しいと言われているこの病気に打ち勝つ、ただそれだけだ。
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