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東京・平和台「松華楼」の炒飯+半ラーメンセット750円、サバの竜田揚げ甘酢餡掛け500円(2020年)
町中華ではいつも、歴史を噛み締めているような気がします。
例えば東京・平和台の「松華楼」。
店主曰く「開業当時、この近辺に飲食店はうちくらいしかなかった」というほど、通り過ぎる以外にない場所にあります。
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開業してから「だいたい50年」。まあ半世紀ですわ。
食事は家でとるもの。飲食店で食事する「外食」がすなわち超贅沢だった頃かと思います。当時の子どもたちはこのお店のラーメンやチャーハンを食べて、「この世にこんなに美味しいものがあるのか」と絶句したはず。
現在においては、この店のチャーハンは野菜たっぷりの焼き飯と評価されるでしょう。ラーメンはもしかしたら食べログで「とにかく普通」とほぼ批判されるかもしれない。
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しかしサバの竜田揚げ甘酢餡掛け500円まで置いている「食堂」性に、紹興酒にロハで玉ねぎの天ぷらが付く「飲み屋」性に、周辺住民の要望に応えて変化していった歴史を、サービス精神を感じてしまうんです。
外で食う飯がご馳走だった頃の飯。
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大好きなチャーンを大好きなラーメンと一緒に750円で食べられてサラダまでついちゃう。
次に通りかかった時にもまた来たい。