TEDトーク 世界最高のプレゼン術【読書レビュー】
評価:★★★★☆ おススメ度:★★★★★
この本では、先週あげた「プレゼンの基本」と類似する点が多く見られた。やはり、いい本には同じような内容が書いてあるものだな。先週と同じようなレビューをしないように注意しながら、この本の良い点を述べていこうと思う。ちなみに本書の面白いポイントとしては、誰もが知っているあのTEDトークを元として、プレゼンのレベルアップを促しているところだ。世界最高のプレゼンとして、様々なスピーカーがトークをしてきた。そんなTEDトークを元にしているのだから、本書は面白いに決まっている。そんな思いで私は本書を手にした。
さて、本題に入っていこう。印象的だった内容としては「小学6年生が理解できるレベルの言語で」というテーマだ。著者曰く、TEDトークでは、平均的に小学6年生が理解できるレベルの言語が好まれるという。もし、あなたが必死に研究してきたことや考えてきたこと、過去に成し遂げたことなどを難しい言葉(専門用語など)で語ってしまうと、聴衆は聴くことに疲れてしまう。
これは、スピーチやプレゼンに限ったことではないだろう。あなたが普段友達と話をする時も、友達が知らなそうな単語なら分かりやすい言葉に言い換えるはずだ。スピーチやプレゼンでもそうすればいい。しかし、不思議なことにプレゼンやスピーチになると突然できなくなってしまう人がとても多い。緊張や固い雰囲気を意識してのことだろうが、どうせ話すなら楽しいスピーチだった、印象的なプレゼンだったと思われたい。小学6年生でも理解できる言葉を意識的に使うこと、これこそプレゼンの秘儀だと言えるだろう。
また、著者は同時に、自分の栄光を自慢することはNGだと語っている。TEDトークって、なんかすごい人が自分のやってきたすごいことを、いい感じに話している。私は、そんな印象を持っていたので、TEDトークでの自慢やエゴが聴衆にひかれてしまうことを知り、とても驚いた。確かに、スピーチをしていて「俺、すごいでしょ?」という雰囲気が漂ってくると、見ていて「うわぁ」という気持ちになる。プレゼンの際には、どんな時も誠実に、時には他人をヒーローのように見立てて、聴衆と同じ目線に立つことが大切だ。
本の特徴としては、冒頭でも述べた通りプレゼンの世界最高であると言える。本自体もコンパクトなため、プレゼンやスピーチがある時は会場まで持って行きたいものだ。本の評価が★4つになっているのは、本自体の不完全さにある。この本ではTEDトークの事例を取り上げているが、動画を見ながらでないと分かりづらい部分がある。もちろん動画を見ながら読めば、本当の世界最高であるが。