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ひとり人事が心身ともに疲弊し志半ばで会社を辞める理由
今月末に退職願を出します。
社員20人ほどの中小企業に入社し、
現在は5倍の人数規模になって現在6年目。
ここまでなかなか辞める踏ん切りがつかなかったですが、ついに決心がつきました。
健忘録として、辞める理由を書きたいと思います。
自己紹介
この記事の前に少し自己紹介させていただくと、
6年前に20名程度の中小企業にひとり人事総務の立ち上げポジションとして入社。(事務職経験はありましたが、職種未経験でした。)
入社3年目には別部署から上司が異動になり、その後人事部専任となる。入社6年目、退職を決意。
経営陣の会話の成り立たなさと法令遵守意識の低さ
ひとり人事の直属の上司は経営陣になると思いますが、私の場合は入社してしばらくは、代表取締役が直属の上司でした。代表はエネルギッシュでバイタリティがすごく、人を惹きつける力を持っています。私も最初は食らいついていこうと頑張っていましたが、とにかく会話が成り立たないことがストレスでした…
業務について、下調べやプレゼン資料などしっかりした上で質問や相談をしても要領を得ない回答や回答スルーなどは当たり前。時期を見計らって提案してものはほとんど保留にされ、忘れ去られていきました。相談や壁打ちは気軽にはしづらく、別の経営陣に相談してもどうだろうね?と空振り。ひとり人事が全部自力で頑張ることは前提として、相談も思うように出来ない環境でした。とある決定事項について代表の承認は得ても、それを代表から幹部に伝達はされず、私から働きかけて社内の根回しが出来ていないと怒られ精神がジリジリとすり減っていきました。
また、法令遵守意識がなく何度か従業員から勤怠管理や働き方について意見があり、トラブルも多くありました。労基に相談に行く社員も多かったですがそんな人が現れる度に異端児認定され、会社で孤立して退職者が続出しました。人事部として、何度もやんわりと注意を促しましたが従業員と経営陣の板挟みにとても疲弊しました。
人事総務が人事部として独立した頃に、多くの部下から慕われている取締役が上司になりました。取締役も私と同じように代表との関わり方に悩んでおり、色々とご相談をさせていただいたのは唯一の救いで、とても有り難い存在でした。
従業員のバックオフィス軽視
弊社はいわゆる3K業界で、部署はひとつしかありません。その部署か、事務員か。肉体労働をする部署なので血気盛んで、上下関係はゆるくてサークルのような雰囲気。礼儀やビジネスマナーという概念もあまりない社風でした。事務員へのリスペクトは一切ないので、何度も説明していることでも聞いてないの一点張り。事務員あるあるですが、提出期限の催促をしたら逆ギレ。人事部は何もやってないのでいらないんじゃないか?と言われたときは怒りで手が震えてしまいました…会社の組織として仲間として、会社の問題解決に取り組みたいのに分からないことがあっても直接聞かずに分からないと愚痴るだけ。事務は何もやってない。楽してる。暇そう。人が辞めるのは人事部のせい。人手不足も人事部のせい。でも何かあったら手のひら返しで頼ってくる社員の対応に熱量が奪われてしまいました。
男社会特有のコミュニケーションや社内人事
ホモソーシャルという言葉を最近知りましたが、弊社は9割方男性なので、男性たちは“男の絆”を大切にしています。ものごとは内容ではなく、どの男性が言ったか。どの男性が支持しているかによって意思決定がなされます。意見を言う女性は面倒くさくて、意見の言わない女性は仕事ができないと言われてしまう。ひとり人事総務を始めて3年経った頃、男性上司が問題を起こして異動してきました。この上司もかなり曲者で、無断の遅刻や欠席、責任転嫁、ゴマすり、代表と同じくらい会話が成り立たない人でこの会社は代表のコピーしかいないのではと絶望しました(笑)この上司は本当に仕事ができないのですが、仕事を他人にやらせることと代表へのゴマすりが上手で、配属後半年後には難易度の低い仕事やり遂げたとを評価され昇進しました。また、1年後には総務部へ異動になり役員へ出世を遂げました。このあたりから私のモチベーションはマイナスをたどり、今日まで何で働いてこれたかよくわかりません…その上司が出来ないからと人事を任され、その上司では対応できないような面倒事を私が全部背負って、私は昇進出来ず自分を振り返って成果を認めてもらえるように頑張ってみたこともありました。それもちょっと疲れてしまったので全部押し付けて退職します。