あの子への独り言
気に食わなかった
全て自慢されてるようで
そんな事は的外れで
優しすぎるくらいの
心の持ち主だった
裏切られては悲しみ涙をこぼし
それでも復讐の鬼になることはなく
それなら私が、と言えば
迷惑をかける、周りも、と
余分な心配をして私を引き止める
そんなお人好しな彼女に
呆れつつ支えてあげなければと
思って過ごして
かれこれ何年経つのだろうか
折れてきて折れてきて
この世界の冷たさを知って
自分を守る術を手に入れた私と
それでも健気に生きることを選んだ彼女
周りを良くも悪くも気にする彼女
電話をすれば自分の寝落ちする限界まで
話を聞いてくれる彼女
器用なくせに不器用で
綺麗なくせに気にしいで
でもそれが彼女だから
変わらずそのままでいてほしいと思う
これからもきっとそう思い続けるだろう
彼女は今
大好きな相棒の蜜柑と一緒に
煙草でも吸いながら
夜風に当たっているのだろうか
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