備忘録 #3
久しぶりに、文章を書いてみることにした。
ずっと書きたい気持ちがありながら、書くエネルギーがない日々が続いていた。最後に書いたのが8か月前で、そのときも乱雑なメモを残すにとどまっていたから、こうやって自分のためだけにまとまった文章を書くのはちょうど1年ぶりだ。
いまは午後3時、ちょっと前に見つけた大貫妙子と坂本龍一のアルバムを聴きながら書き始める。隣では2週間くらいまめなへ滞在して、もうしばらく久比にいてくれる新しい仲間と、会うのは2度目になる、いいリズム感をもった人がお茶を飲んでいる。(noteを書きたい、と思わせてくれたのもこの人。感謝。)
今朝は8時前に起き、布団の中で素潜り漁師の1ヵ月サバイバル生活動画をしばらく見た。ここ1週間くらい、のんびりする時間はずっとそればかり見ている。
企画の撮れ高をあげるためか、サバイバル生活と並行して10キロダイエットをミッションにしていて、身体に無理を強いながらも見どころを作っていく彼の仕事の仕方を見て、いろいろと考える。見応えのある動画になっていて、僕自身も楽しませてもらっている1人ではあるが、無理のしすぎが気になるシーンも多かった。
彼は、この撮影をした2ヶ月後くらいに意識を失い、その際の脳へのダメージが大きく、5年くらいの記憶を失ってしまったらしい。彼自身の性質、Youtuberという職業の構造、なにがそんな状況を生み出していくんだろう、などと考えたり、大小さまざまな魚をとって捌いて食べるシーンに夢中になったりしていた。
9時くらいに家を出て、2分でまめな(職場 兼 共同生活の場)へ着き、さくっと朝食を食べた。スイカは水分たっぷりであまり消化の負担もない感じがするので、最近は朝ごはんや夜食によく食べている。仲間が育てていたり、地域の方からいただいたり、今年はスイカが食べ放題の贅沢な夏だった。
「夏だった」と書いたが、島にはまだ夏が居座っている。8月の終わり、ちょうど台風がきた前後はだいぶ涼しくなって、あれ、今年はもう夏終わるんだ~なんて思っていたら、全然そんなことなかった。ここ2週間くらいは雨も全然降らないし、毎日35度近くまで気温が上がる。朝晩は涼しいのでまだいいが、雨が少なすぎて庭の梅の木の葉が枯れており、それがすごく心配である。去年はたっくさん実がとれたのに、今年はすごく少なくて、来年はどうなっちゃうんだろうと思いながら、潅水用の井戸水がもうなくなってしまっていることも気にかかっている。
つい先日、夕食にいただいたナスを使って揚げびたしを作った。普段はめんつゆを使ってしまうが、切らしていたので調味料を適当に配合して味付け。まとまりのある味になるか心配だったが、いつものめんつゆ味よりおいしく仕上がり、嬉しかった。今年はナスもそろそろ終わりかなと思って、一番好きな揚げびたしにしたら、翌日にまた別の人がどさっとナスを持ってきてくれて、今年の夏は随分と元気だなあと思ってしまった。(夏さん、欲をいえば、とうもろこしとスイカをもうちょっとの間食べていたいです。)
ここまで書いて、ちょっとひと息。
文字数を見て、やはり書く体力が落ちていることを確認しつつ、それでも書くことの喜びをじんわりと味わっている。
放浪の期間に区切りをつけ、久比へ引っ越し、まめなで活動してきたこの1年半。なかなか書けなかったのは、余裕がなかった証なんだろうなと思う。自分でも気づいてない時の方が多かったけど、たぶん、必死だった。
最初の半年は、2週間おきに「もうここを出て別の場所へ行こうか」と
「まずは1年いてみよう」の繰り返しだった。幸い心身の調子を大きく崩すことはなかったけど、これまでにない頻度で、風邪をたくさん引いた。3ヵ月に1度くらいのペースで、長引くことも何度かあった。身体が定期的にダウンしてくれたおかげで、どうにか休めていたのかもしれない。
まめなで過ごしてきた1年半のこと、あれこれ書いてみたい気持ちもあるけど、今日は書くことに満足したのでこのあたりで終わりにしようと思う。