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【響け ~ La mia voce ~】ろう難聴者のこえ

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軽度難聴・教員の立場から感じたこと・考えたこと、日常のちょっとした出来事を綴っています。
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#難聴者

Vol.9 その時 歴史は動いた!Part1「声が響いた」

私は、社会人を経験してから、26歳の時に大学生になりました。 現役で入学した子たちよりも、8歳お姉さんだったけど、年下のカワイイ同級生ともフツーに楽しく過ごせました。 オトナになってから入った「大学」で、初めて知った、数々の衝撃事実について、いくつかのトピックを分けてお送りします。 今回は『声が響いた』 をお送りします。 私は、これまで、フツーに話す人の声が聞き取りにくいために、相手に聞き返したり、聞こえたふりをしたりして過ごすことが多々ありました。 自分は「聞こえに

Vol.8 「聞こえるとか…聞こえないとか…」聴覚 “ショウガイシャ” について

私事ですが、つい先日のこと、 補聴器の耳栓部分(イヤーモールド)が壊れてしまい、大慌てで補聴器屋さんに駆け込んだのです。 かれこれ6年程使ったので、両耳とも新しく作り直すことになったのですが…この、ちっこい砂利石みたいなもの。なんと、これが 1個 1万円  するのです! 「オーダーメイドだから致し方がない…」と、わかってはいるけど、ため息がでてしまう私をよそ目に、二人の諭吉さんは揚々と旅立っていきました。 さて、話は戻りまして… 私は、音や言葉を聞き取るために補聴器をつ

Vol.7 新国立劇場「観劇サポート」の体験記

今回は、Vol.7「観劇サポート」についてお送りします。 「舞台観劇」と言うと「何だか堅苦しいなー」と思われるかもしれませんが… 歌手のコンサートやライブなどの音楽演奏、演劇(オペラ、オペレッタ、ミュージカル、人形劇、能、狂言、歌舞伎、文楽、落語、大衆演劇、バレエ、日舞など)があげられます。 「見ること」「聞くこと」に何の支障もない方は、個々の「視覚」と「聴覚」を存分に用いて、日常とは異なる世界を楽しむことができるでしょう。 特別なその時間を、誰もが同じように楽しむこと

Vol.5(2/2)聴覚障害者の「情報支援」について

「情報スムーズ化ツール」 について、以下、それぞれの一長一短をまとめます(私見、ですが !!) ■「字幕」 「字幕」があると、話し「言葉」の聞き取れなかったことを「見て」すぐに理解することができます。 しかし、字幕は「文字情報」という記号に過ぎないので、 話し手の「感情や抑揚」「他人の気持ち」「大事なところ」をそこから読み取ることは、かなり難しくなります。 テレビのニュースなど、単に「情報を得るだけ」の場合は、 特に差し支えないのですが、講演会や学校の講義など、話者が「

Vol.5(1/2)聴覚障害者の「情報支援」について

皆さん、こんにちは。 梅雨があけそうで、あけないこの時期。いかがお過ごしでしょうか? 休日は、室内で余暇を過ごされている方も多いのではないでしょうか? 今回は、Vol.5聴覚障害者の「情報支援」について、2回に分けてお送りします。 「聞こえる」皆さんは、 どのような方法で情報を得ていますか? テレビ、ラジオ 、新聞、本、雑誌、SNS、ネットニュース、井戸端会議(笑)…など。 文字情報ももちろんですが、 多くの皆さんは「音声」を用いたコミュニケーションを頻用しており、

Vol.3「聞こえるとか…聞こえないとか…」夏ヴァージョン 

今回は、少し指向を変えてVol.3をお送りします。 気が付くと、もぅ6月も半ばになってしまいましたね…。 6月と言えば… 毎年のように、あちこちで台風が発生し、 「ジメジメ」「ジトジト」、何となく気分も晴れない… そんな梅雨の時期がやってきます。 大人になると嫌悪感を感じる雨。 しかし…子どもの頃、私にとって雨は、 「最高の遊び相手」であり、「音楽」であり、「楽しみ」のひとつでした。 雨が降ると「T-シャツ」と「パンツ一枚」になり、自宅の屋上へ一目散に駆けて行き、