【4】切り絵　実がなる予兆

うっそうと茂る　つるに　囲まれた　みどりの家
頻繁に　手入れされている　庭木
その中に　咲く　つつじの花

満開を過ぎた　花が　一枚の　豊満な花びらを　落とした
木枯らしが　吹く
こんな季節に　見れるとは

実も　花も　熟して　落ちる
花は　実をつけるため
実は　種を残すため
居場所を　去る

切り離され　落ちる瞬間の　悲しみを　味わいたくないのなら
必死に　しがみついて　その場所で　終わるのを待つことも

成長に夢を見て　新しい姿に　なりたいのなら
つながりを清算し　知らない環境で　暮らすことも

そんな繰り返しを　経て

求めていたもの
辿り着いた先
何かしらのゴールを　決めても　その先は
すべて初心に戻って　また始まる

実がなっても　終わりじゃない