こざかしいカウンセラーはいらない
カウンセラー(臨床心理士、公認心理師)って基本こざかしいと思います。
もちろん私もです。
こざかしい=利口ぶってなまいきだ。ずるくて抜け目ない。
と辞書で出てきます。
要するに、口が達者でもっともらしいことを言うが、どうも雰囲気はうさんくさかったり、鼻につく。なんか、腹黒そう。といったところでしょうか。
まんま、私です。
カウンセラーには、基本的に学力は中の上以上、または上の範囲にある人がなることが多いです。(事実として。マウントとかではなく)
カウンセラーになるためには、大学院に進むこと、論文を書くこと、書物を読むこと、言葉を商売道具にしていること、こういった特徴があるためです。
そうすると、どうしても、そもそも頭優位、知的側面優位の人がなりがちです。
色々な理論や技法を本で学び、研修やスーパービジョンを受け、学会に参加し同業と議論、意見交換をし、自己研鑽します。
「あー頭いいんだろうね」
と一般の方からはみられることが多いように思います。
「なんかうさんくさい」とカウンセラーに伝えようものなら、「それは投影ですよ」とか、専門用語でこざかしい返しをしてきます。
でも。
それでは、カウンセラーとして未熟です。
というか、使えません。
こざかしさをどうやって削っていくか。
クライエントさんに安心してもらう雰囲気を持てるか。
クライエントさんが話せてよかったと思えるか。
クライエントさんに良い変化をもたらせるか。
そして、何より大事な「クライエントさんを悪化させないか」
こざかしいうちは難しいです。
こざかしさをどうやってなくしていくのか。
「一緒に話すとなんか心が軽くなっていく、楽になっていく」と思っていただけるか。
体験学習が大事だと思います。
一番は、自分がクライエントを体験すること。
これ以上の体験は無いと思います。
カウンセラーが自分のカウンセリングを受けることが大事だと思います。
当事者性の一切ない専門家はいません。
こざかしいという病をしっかり治療することが必要です。
そしてこざかしさが通じない現場で働くこと。
その時感じた体感、感情を味わい、丁寧に大事にしていくことだと思います。
様々な困難を抱えられたクライエントさん、チームで動く多職種の人々、理屈ではどうにもならない組織の政治力学・・・いろんな場にまみれること。
コツコツ続けるしつこさ。
継続は力なりです。千里の道も一歩から。歩いている限り必ず進みます。しつこくあきらめが悪いのは多分役立ちます。
これらが、角の取れたカウンセラーとして長く臨床を続けていけるか、つまり、クライエントさんに選んでいただけるかの大事な分かれ目なような気がしています。
まあしかし、でも、この文章も、やはり、こざかしい・・・。
こざかしさの病はまだまだ治りません。
うんざりしながらセラピーへ向かいます。
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