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水星と一緒に懐かしの味めぐり
師走、某日。
わちゃわちゃした忙しさの合間を縫ってヘアサロンへ。髪を伸ばしてから、髪の毛って、とても温かいんだということを知って、もう寒い季節に首元がスースーするスタイルにはできない。スキンヘッドの人の気持ちがわかるような気がする。皆さん、冬場は帽子を被ってらっしゃるもんね。
いつも水星逆行中は懐かしの味を楽しむことにしている。ちょうどお昼過ぎに終わったので、近くの尾張屋へ向かうも、紅葉のピークを過ぎたこの時期になってもまだまだ行列が続いてる。インバウンドって・・・でも、もう口が何が何でも「親子なんば」ですよと言って聞かないので、仕方なく並ぶことに。今年は何度か足を運ぶも行列が凄すぎて、食べたいときに食べられない幻の蕎麦と化していた。世界中から観光客が訪れ、この寒空の下、並んでも食べたいと思わせるものは何なのだろう?
並ぶのがあんまり好きじゃなくて、予約できるところはなるべく予約して、その時間を目指して行きたいけど、行列のあちらこちらから聞こえてくるフランス語や英語や中国語を聞いていると、それはそれで楽しい。家族旅行のグループを見るとしんみりしてしまうのは、今年家族に起きた数々の変化のせいだろう。
無事、親子なんばを食べて、温もった身体でイノダに向かう。京都の街中を歩いていると路地のあちこちから父や母と過ごした思い出がひょっこり飛び出してきて、胸のあたりがギュッと締め付けられる。こんなのもあと数年したら何でもなくなるのかな?それは今のところはわからないけれど。
案の定、イノダも行列が。本店の暖簾の前で記念撮影する台湾から来たらしい若い女の子たちとちょっとした挨拶を交わして店内へ。今年はすっかりサボってしまった中国語、咄嗟のひと言が出てくるだけまだマシかな。これ以上中国語の筋力が衰えたらまずいな。来年はまた頑張ろう。
窓際の丸いテーブルでひとり飲む甘い珈琲はやっぱり懐かしく、おいしい。もう父と一緒にここで珈琲を飲むことはできないんだよな。まだ父が煙草を吸っていた頃は外のテラス席に案内してもらってたな。いろんな思い出がよみがえって来て長居するのはちょっとなと思って、さっと飲んでお店を出た。
昨日、水星は順行に戻り、年末に向けて心も身体も前を向いて走り始めた。街はすっかりクリスマスムード。母へのクリスマスプレゼントにおそろいのニット帽を選んだ。西暦のお正月はペアルックで出かけようっと。
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