SS【未来】♯毎週ショートショートnote
お題「夜光おみくじ」
【未来】(410文字)
僕が住む村には言い伝えがある。
自分の未来を知りたければ、元日の夜に夜光神社でおみくじを引け。
神社に祀られているのは『夜光(よひかり)様』という、この村を昔から守っている神様だ。しかし必ずおみくじが引けるわけではない。冷やかしで行くのは危険で、帰ってこなかった村人は何人もいると言う。夜光さまは荒神様なのだ。
だから今では、ほぼ言い伝えとして残っているだけである。
でも僕はどうしても未来を知りたかった。いや、僕に未来があるのかないのかを知りたかった…。だから元日の夜に神社を訪れたのだ。
大晦日の夜は賑わっていた境内も、今夜はもう誰もいない。僕は社務所に向かった。もしおみくじを求めることができるなら、閉まっているはずの社務所の窓が開くと言う。
僕が窓に手をかけると、窓はスゥッと開いた。そして目の前には一枚のおみくじが置かれている。夜光おみくじだ。
僕はおみくじを手に取り、光る文字を見る。
『生きよ』
ただ一言、そう書かれていた。
おわり
(2024/1/1 作)
たらはかに様の12/31~1/06のイベントに参加させていただきました☆
あけましておめでとうございます☆
元旦から創作させていただけてうれしいです♡
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
…昨日は年が明ける前に早々と床に着き、今朝は五時頃に起床して、いつもどーりな感じで過ごしております。あ、近くのちいさな神社には初詣に行きましたが誰もいませんでした(・∀・)静かなの好き。
朝日に照らされながら公園で凧揚げをしている子どもがいて、それはとても美しい光景でした。
おみくじはまだ引いてませんが、なにが出ようと『生きる』ことができれば、それでいいなぁと思ってます。
みなさまに幸多かれと願います…☆
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