ikue.m

2019年頃から、お題に沿ってごく短い小説を書いています。 1つの単語から何が生まれて…

ikue.m

2019年頃から、お題に沿ってごく短い小説を書いています。 1つの単語から何が生まれてくるのかは自分でもわかりません。 自分で作った宝箱を自分で開けて楽しんでる感じです。 こつこつと書いていきますので、読んでいただければうれしいです☆ 小説以外にも時々投稿します~

マガジン

  • #シロクマ文芸部 参加作品集

    小牧幸助さん主催イベントの参加作品集です。更新頻度は週一回。出されたお題に沿って、詩のような作品やショートショートなど書いております(*´ω`*)

  • なにぶん嘘日記

    2023年11月から、きまぐれに『なにぶん嘘日記』はじめました。 百パーセント真実ではなく、半分、あるいは三分とか八分とかの嘘、すなわちフィクションが含まれるという意味と、「なにぶん嘘もありますのでどうぞよろしく」という意味の両方が含まれております。コメント返信担当は居候の小人です。

  • #青ブラ文学部 参加作品集

    山根あきらさん主催イベントの参加作品集です。更新頻度は週一回くらい。出されたお題に沿って、詩のような作品やショートショートなど、いろいろ書いております(*´ω`*)

  • 作者お気に入り作品集

    500~1500文字程度の掌編小説がほとんどですが、すでに150以上投稿しているので、とくに「読んでいただきたいな~」と思っているオススメ作品だけを集めました。随時増やしていきます。

  • ♯毎週ショートショートnote参加作品集

    2022年10月から一年三か月ほど参加させていただいた『たらはかに』様のイベント作品集です。 出された二つのお題をつなげ、410文字きっちりに収めることを課して書いております。今は卒業しましたが、よろしければ~

最近の記事

  • 固定された記事

【二年目の自己紹介】

「二年目の自己紹介」2023/10月 (2024/2月編集) ふと気づいたら、noteを始めて丸一年以上が経過していましたので、あらためて自己紹介みたいなものをカンタンに書いてみます(*´ω`*) 昨年書いたものも、そのまま残してあります。 2年目に入った現在、2024年2月以降は投稿ペースを落とすことにしました。本当に書きたいものだけ書きたいので。 以下のシロクマ文芸部さんの企画には参加予定ですので、週1本は公開できたらいいな、と思っています。 ●小牧幸助さまのシロクマ

    • 俳句【またね】#シロクマ文芸部

      小牧幸助さんの企画「夏の雲」に参加させていただきます☆ お題「夏の雲」から始まる物語(俳句) 夏の雲 お別れだねと 薄れゆく © 2024/8/10 ikue.m ……入道雲はまだまだ健在ですが(;・∀・) 私は諸事情により、しばしnoteをお休みさせていただきます。 ちょうど100週連続投稿でしたが💦 また生活が落ち着きましたら戻ります。 コメントはいただきましても返信はできないかもしれません。 ご承知おきくださいませ。 時々は、拝読にうかがえたらと思っております<

      • SS【風向き】#シロクマ文芸部

        小牧幸助さんの企画「風鈴と」に参加させていただきます☆ お題「風鈴と」から始まる物語 【風向き】(1378文字)  風鈴といえば夏だと思うのだが、トモエさんの家の縁側には一年中風鈴がある。  三月に私が引っ越しの挨拶にうかがった時、家の奥から『ちりーん』と音がして、あれ?風鈴みたいな音……と思ったら、やっぱり風鈴だった。  私が引っ越してきたのは祖父母の家で、二人が亡くなってから長く空き家のままだったため、アトリエ兼住居として使うことにしたのだ。  二十代の時、たまた

        • 詩みたいな【かき氷の時】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「かき氷」に参加させていただきます☆ 末尾に『おまけ』付。 お題「かき氷」から始まる物語 【かき氷の時】(291文字) かき氷がうれしい時。 暑い日盛りに食べる時。 特に、プールで泳いだ後に食べる時。 かき氷がたのしい時。 縁日で食べる時。 特に、浴衣姿のサヨちゃんに会えた時。 かき氷がかなしい時。 アイツとケンカしちゃった時。 特に、アイツが好きなメロン味の時。 ぼくはアイツに、ごめんねって言う。 そしたらアイツも、ごめんねって言う。 すると、

        • 固定された記事

        【二年目の自己紹介】

        マガジン

        • #シロクマ文芸部 参加作品集
          67本
        • なにぶん嘘日記
          13本
        • #青ブラ文学部 参加作品集
          17本
        • 作者お気に入り作品集
          89本
        • ♯毎週ショートショートnote参加作品集
          112本
        • タカシとおじいちゃんシリーズ
          6本

        記事

          SS【聖域】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「海の日を」に参加させていただきます☆ お題「海の日を」から始まる物語 【聖域】(1699文字)  海の日を弟と過ごせるのは、兄にはうれしいことだった。学校もないし。  でも『海』の日であることに、弟の方は少々不満をもっていた。 「ぼく、海なんて見たことないのに」 「でも日本は海に囲まれた島国なんだぞ」  小学三年生の兄が、学校で習ったことを教えてやる。 「ぼく知らないもん」  四歳の弟にとっては「見える」「知ってる」ということが大切らしい。  だか

          SS【聖域】#シロクマ文芸部

          SS【非凡】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「夏は夜」に参加させていただきます☆ お題「夏は夜」から始まる物語 【非凡】(1964文字)  夏は夜、と清少納言は言ったっけナ。月が明るい時は言うまでもないけど、たとえ暗くても蛍が飛び交うのは趣がある、とかナントカ。  でも今夜は月も出ていないし、もちろんこんな町の中には蛍もいない。ただの蒸し暑い夜だ。清少納言も現代に生きていたら『夏は夜』なんて絶対に言わなかっただろうね。十二単なんて着てたら熱中症で死んじゃうよ。  オレだったら『夏は朝』だ。空気は

          SS【非凡】#シロクマ文芸部

          詩みたいな【君の手紙】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「手紙には」に参加させていただきます☆ お題「手紙には」から始まる物語 【君の手紙】(396文字) 手紙には、ふたつの働きがある 届いたばかりの新鮮な手紙には 相手からの想いを伝える働きが 届いてから年月を経た手紙には 当時の記憶を呼び覚ます働きが いま、僕の手にあるのは 年月を経た君からの手紙 元気ですか?から始まるその手紙は いちばん幸せだった時を呼び覚まし 僕を何度も元気づけてくれたけれど いまの僕には自信がもてないんだ 呼び覚まされる

          詩みたいな【君の手紙】#シロクマ文芸部

          『あかり』の歌ができました♪♪

          以前、私が書いた【あかり】という童話に、櫟茉莉花さんが素敵な歌詞とメロディを作ってくださいました!!ありがとうございます~! 【あかり】は、ウミネコ制作委員会さんのウミネコ童話集に参加させていただいた作品なのですが、櫟茉莉花さんは、そのための挿絵を描いてくださったのです。 それだけでも嬉しかったのに、こんなに素敵な歌まで……(ノД`)・゜・。 歌詞はぜひ上記リンク先で、じっくりお読みいただければ、嬉しいです☆ 私自身もそうでしたが、この歌を聴く時、誰もが自分にとっての大切

          『あかり』の歌ができました♪♪

          SS【願い事】#青ブラ文学部

          山根あきらさんの企画「雨の七夕」に参加させていただきます☆ お題「雨の七夕」 【願い事】(1717文字)  幼稚園でそのお話を聞いた時、天の神さまはずいぶんとイジワルだと思った。好きな人とずっと一緒にいたいと思うのは当たり前なのに、仕事をサボったからって仲を裂くなんてあんまりだ。しかも、反省しても一年に一度しか会わせないなんて。  プンプン怒ってたアタシを、大人たちは笑ったけど。 「ね、ひどいよね」  大人になって彼と付き合うようになった頃、あたしはこの話をした。 「

          SS【願い事】#青ブラ文学部

          詩みたいな【音色】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「ラムネの音」に参加させていただきます☆ お題「ラムネの音」から始まる物語 【音色】(409文字) ラムネの音色は雨音に似てるよ そう言うと ラムネってなに?って君は聞いた 美味しい飲みものだよ おいしいの? 君の目が輝く 聴きたい? のみたい ぼくは冷蔵庫からラムネの瓶を出す これだよ 君は透明な青い瓶をめずらしそうに見る そしてラムネの瓶の口に触れる この丸いのはなに? よく見て、聴いててごらん そう言いながらぼくは ビー玉を押し込む かし

          詩みたいな【音色】#シロクマ文芸部

          SS【ピーナツバター】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「月曜日」に参加させていただきます☆ お題「月曜日」から始まる物語 【ピーナツバター】(1557文字)  月曜日の朝ごはんはピーナツバターのサンドイッチだった。  学校が大嫌いでベッドから出てこない僕を、なんとか起こそうとした母の作戦だ。その作戦は功を奏し、僕は週の初めになんとか自分を奮い立たせることができた。  偉大なりピーナツバター、そして僕の母。  その頃、僕が世界でいちばん好きだったのは、母さんとピーナツバター。それ以外はどうでもよかった。学校

          SS【ピーナツバター】#シロクマ文芸部

          詩みたいな【しあわせ】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「紫陽花を」に参加させていただきます☆ お題「紫陽花を」から始まる物語 【しあわせ】(290文字) 紫陽花を見ながら歩く 六月の住宅街には たくさん咲いている 静かに眺めていたら 一軒の家の中から おじさんの怒鳴り声が聞こえた 誰に向かっているのか 大声で叫び続けている 嫌な気持ちにはならない ただ 元気だな、と思う 多分、七十代くらい 母も、七十代だった 紫陽花を好きだった母は 昨日の朝、逝った 紫陽花に見送られるように 夏至の太陽に招かれる

          詩みたいな【しあわせ】#シロクマ文芸部

          SS【雨の歌】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「雨を聴く」に参加させていただきます☆ お題「雨を聴く」から始まる物語 【雨の歌】(1065文字) 「雨を聴くと心が安らぐわ……。失恋した時にはね」  ユカは頬杖をついてカフェの窓外を眺めながら言った。降り始めた雨が紫陽花の葉を揺らしている。  ふうん、と私はブラック珈琲をすすりながら、いつものようにユカの話を聞き流している。その態度は、友人としては冷たいかもしれない。でも彼女はしょっちゅう恋をして、しょっちゅう失恋している。その度に励ましたり慰めたり

          SS【雨の歌】#シロクマ文芸部

          詩みたいな【鳳仙花】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「赤い傘」に参加させていただきます☆ お題「赤い傘」から始まる物語 【鳳仙花】(281文字) 赤い傘がポンッと開いた それは赤い鳳仙花みたいに ぼくの心をとらえた あたし、これがいい どこかの女の子がそう言って 赤い傘をくるくる回した ぼくも、それがいい そう言いたかったけど ぼくが選んだのは青い傘 好きなのを選んでいいのよ 母にはそう言われたけど 手にとれなかった 赤い傘はいつまでも 大好きな花みたいに ぼくの胸に咲き続けた 雨が降ると青い

          詩みたいな【鳳仙花】#シロクマ文芸部

          SS【浮かぶ】#シロクマ文芸部

          小牧幸助さんの企画「金魚鉢」に参加させていただきます☆ お題「金魚鉢」から始まる物語 【浮かぶ】(1100文字)  金魚鉢を衝動買いしたのは、今から二十年ほど前のことだ。  当時の私がなぜそんなものを買ったのかは思い出せない。二十年も経てば全身の細胞はきれいに入れ替わっているから、別人のようなものだ。  その頃は、他にも愚かしいことをたくさんした。  若気の至り?あるいは悪霊の祟り……。  そんなことを考えているのは、目の前に件の金魚鉢があるからだ。  私も今では四十

          SS【浮かぶ】#シロクマ文芸部

          SS【帰りたい場所】#青ブラ文学部

          山根あきらさんの企画「帰りたい場所」に参加させていただきます☆ お題「帰りたい場所」 【帰りたい場所】(1122文字) 「あなたが帰りたい場所はどこですか?」  白衣の男にそう聞かれた。 「聞いてどうするんですか?」  わたしは聞き返した。答えたところで帰してくれるわけでもなかろうに。  それにしてもここはどこだろう。白内障のせいかよく見えない。病院の中だろうか?  白衣の男は、目元を和らげて言った。 「心理テストのようなものですから。答えをパスすることもできますよ」

          SS【帰りたい場所】#青ブラ文学部