能力格差
推しくんはスーパーエリートだ
推しくん自身も
推しくんが選んできた人も
推しくんの親、姉妹も、親族も
職場の環境も
お互いあまり親族の話には深く触れないけど
端々に漏れ出てくる
大体私には親族に医師や研究者なんかいないし
揃いも揃って高学歴の推しくん周り
推しくんの親なんて未だエリートの推しくんより高収入らしい
その後大逆転したとは言え
高校受験でいちど失敗したという彼は
相当な学歴コンプレックスを持っているのだと思う
それに比べて私は芸術畑で
進学校、大学は出たけど
ご覧の通り会話に知的さが全くない
芸術を生業にはしておらず
全く関係ない資格をとって仕事をしている
同じ職場だけど
私は非常勤の専門職であり
能力があるとは言え比較にならない
私が社会人大学で勉強してるのも
単に自分の知的好奇心を満たしたいだけだし
うまく説明できる気がしないので
その話もほとんど推しくんにしたことがない
当然元直属の上司だから知ってるけど
話題を振られてもうまく話せない
なんというか、能力に圧倒的な格差があるんだ
普段は私は全く気にしていないんだけど、
推しくんとの話で
いるステージが違うことを思い知らされて悲しくなる時がある
🪷
今回のデートの時
ちくっと最後に気になったのがその話の棘
推しくん的には親族の話で
すごく優秀な結果を収めたという話
(帰りの車の中、あと30分ほどで到着、というあたり)
私
「それは本当に優秀だね」
推しくん
「いや、そんなことないでしょ」
私
「偶然でそんな結果にならないよ」
推しくん
「でもその世界でいるのも大変だから」
私
「うんまぁ…上には上の戦いが続くからね」
推しくん
「うん…」
あんまり楽しくなかったので
そのまま続けず窓の外を見ていた
2日間の行程で疲れがでてきた車の中で
お互い話す内容もできるだけ触れなかった話題に
推しくんがうっかり掠った感じ
私はもともと学歴至上主義ではないので
そこが推しくんと違うところ
(もちろん推しくんは、周りに押し付けたりはしない。ただ彼と彼の親族はそういう環境、という話)
きっと推しくんは
一度失敗した経験や
あまりにも親族や職場の環境が優秀すぎて
もうそこから抜け出せないんだろう
もうそれが彼のアイデンティティ
私は自分の生い立ちに影がありすぎて
その時からずっと渇望していた
愛情を感じる、差し出すことを一番大切にしている
そんな2人が惹かれ合うなんてね
いかにもアンダーグラウンドってかんじだな
本当に推しくんは私のどこがいいんだろうって思う
でも私、推しくんのすきなところって
地道に努力し続けるところ
見えないところで戦い続けるところなんだよね
頑張ってるように見られたくないだろうから言わないけどね
何重にも囲われた層の一番核の部分にいる
もとはきっと少年のような彼に
そっと寄り添っていたいと思うのは
なんかおこがましいかな