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基岡夕理(きおかゆうり)
2022年9月22日 20:11
まだ生きてるかもしれない。警戒してしばらく浮いていたけど、泡の一つも立たず、どうやら無事に倒せたようだった。これで安心できるだろう。ちょうど抱き留める力が緩んでいたから、私は彼女の片手を握ってから脱出した。彼女が驚いた顔をしていたからもう一方の手も握る。「一人で飛んでみなよ」私は言った。ビビリといじっていたときは随分と快活だった彼女も、いざ一人で飛べと言われたら緊張するらしい。すっ