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基岡夕理(きおかゆうり)
2022年9月3日 16:33
島の端(クジラの尾)にヘリポートのようなスペースがあって、それこそヘリのようにロボットはゆっくりと着陸した。羽が収納され、ドア(腕)が開く。その瞬間に力が抜けてへたり込んでしまった。安堵もだけどそれよりも、ずっと力んでいたせいで疲労感に襲われていた。そんな私を、「失礼します!」と勢いよく腰から抱え上げる河西くん。びっくりして、胸の辺りにあるその顔を見るも、彼は横を向いていて、その視線を追っ
2022年9月1日 20:33
暑いでも寒いでもなく四月のような朗らかな気温と柔らかな日差しを感じ、同時に、なぜか直立していることに気づき、私はすっと目を開けた。燦々たる太陽の下、私は、断崖絶壁に立っていた。もっと言うと、あと一歩で転落する位置で両足を揃え、俯いて見下ろしている。何メートルか下を雲が漂っていてスカイツリーよりもずっと高そうだ。その遥か奥にあるのは真っ青な海。えっ……⁉全身が硬直してしまう。直後、わっ