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気味の悪い日なんだよ

13日の金曜日と聞いて、最近のこどもや若いひとは知らないかと思いきや、意外とみんな知っているものである。

この日を何かに関連付けて、“気味の悪い日”と言うひとはだいたいがホラー映画の「13日の金曜日」を見たことがあるか知っているひとだろう。スプラッターホラーの代表的な作品ではあるが、最近ではもう残酷だとか18歳未満が見ちゃダメだとかとクレームが多いからか、テレビで放映したりはしないのだろうか……?
昔はよく”金曜ロードショー“でやっていた記憶がある。僕は小学生くらいだった。懐かしい。

普段の映画だと見ても良いのに、その日に限って親が見ちゃダメだとか言い出したりもして、見たことがないってひともいるんじゃないかな?
今見ると、何でコレが残酷なのかと思っちゃうかもしれないし、人形ばかりが使ってあってリアルさに欠けるとかで、つまらない映画なのかもしれないが、当時はかなり怖かったような記憶が残っている。


そもそも、13日の金曜日は何で恐れられているのかよくわからなかったから、調べてみたのだけど、なぜそれを怖れているのか“これだ”って言えるような決定的な根拠は無くて、ただの迷信から来る怖れだとか…。
キリストの死が関係しているんだとか、13という不吉な数字がどうのこうのと言っていたり金曜日がそもそも不吉で、13日と掛け合わせてより一層不吉だとか。
なんて、デタラメなものばかりである。

こうやって作文のネタにもしているのだけど、自分でも正直言ってそんな理由など”どうでもいい“と思っているから、誰かに言われるまで今日という日が13日の金曜日だなんて気づきもしなかったのだ。


ただ、僕のように、全く気にもしていないひとがいるという反面で、“尋常でなく気にするひと”も世界にはいくらかいるようで、どれほどのひとが影響されて怖れを抱いているのかウィキペディアにはこうあった。

『ノースカロライナ州アッシュビルにあるストレス管理センターと恐怖症研究所によると、アメリカ合衆国にいる推定1,700~2,100万人が、この日の影響を受けて恐怖を抱いて、歴史上で最も怖がられている日「13日の金曜日恐怖症(英語: friggatriskaidekaphobia)」とされている。中には恐怖で非常に麻痺してしまい、ルーティーンから避けて遠くへ逃げてしまう人もいる。そして、推定800~900米ドルのお金が、この日に消費される。』


なんと。
歴史上最も恐れられる日で、恐怖症まであって、その日を避けるためにお金を使って旅行までするんだと。

コレってもしかして。
ウィキペディアには記載されていなかったけど、映画の影響が強いんじゃないかと思う。特に意識もしていないし、その起源とか理由もよく知らないのに、恐怖症なんてなるはずがないじゃない。

それと似たようなものとして、「IT」という映画で凶悪なピエロが出てくるゆえに、“ピエロ恐怖症”が生まれたという話もある。
ピエロ恐怖症が増えてきた年代を調べると、映画が放映されて以降のひとが多く、逆に映画が出ていない時代にはそういうひとはいない。
つまり映画を見て“ピエロ怖〜”という体験をしなければ恐怖症にはならなかったのだ。だって、そもそもピエロはひとを楽しませたり笑わせたりするコメディアンだから、ピエロを怖がる理由は、映画以外には見当たらないのだ。


レンタルビデオ屋さんで、ホラー映画コーナーを避けて通ったり、見ないようにするなんてことがないだろうか?
僕自身、こどもの頃はあったし、今でもなんか嫌だ。映画好きの友達とビデオ屋さんに行った時も、「そこは怖いから行きたくない」って言ったのには意外だった。映画好きでもホラーは見ないんだな…。

言ってみればそれと同じだ。
よくわからないけど、なんだか怖い映画が並んでいるから、見たくも寄りたくもない。ましてやそのコーナーの前を通ったりしたくない。
なんていう現象のすごく大袈裟(言い方は悪いけど)な行動なんだと思うのだ。

ハロウィンはやるのに、13日の金曜日は怖れるなんて、僕としてはなんかその点が不思議なんだよね。


根拠が無くともとりあえずは聞こう、これからの僕は。

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二ノ宮金三郎
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