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頼み事がうまい悟空

ドラゴンボールの悟空に憧れて、悟空の良さについて考えている。


前回は悟空が誰にだってフレンドリーだという点について考えた。
悟空は誰にだって「よっ!」とか「おっす!」という挨拶でフレンドリーに話しかけたりして、かなりフレンドリー。
挨拶が気軽だからってイコールでフレンドリーな関係が築けるわけではない。実際、実を言うと悟空の人付き合いはけっこう淡泊だ。薄情な感じではないけど、接点があるのは同じ趣味と志を持っている人物に限られる(らしい)。

だから、クリリンとは接点があるっちゃあるけど、ブルマはドラゴンレーダーとかマシン系の困ったことが無い限りは訪れることが少ない。
クリリンとかピッコロにとっては薄情だとか冷たいなんて思ってはいないようだが、その点に関してブルマは悟空のことをちょっと冷たいとか自分勝手だと思っているようだ。

ブルマの性格はなんとなくいじって欲しいとか自分主義なところがありわがままだ、ブルマ自身も寂しがりなところがあるのだろう。ドラゴンボールを探しだしてからは悟空やクリリン、ウーロン、プーアル、そしてランチさんといることが多く、10代の女の子にしては友達は少ないんじゃないかと思う(漫画だからそんな深いところまで考えられても困るだろうけどさ)。
ブルマ自身もクリエイターな感じだから、ある意味で冒険心のある友達としか連まないのかもしれない。そう考えると友達は少なくて寂しかったのだろう。
悟空がフレンドリーな性格でいちばん助かったのはブルマなのかもしれないね。


今回はそんなブルマなどの友人の使い方「わからない事は遠慮なく任せる」という点について考えてみる。
悟空はキャラクター的にあんまり賢いとは言えないキャラクターではある。
亀仙人との修行でちょっとだけ勉強していたとはいえ、僕らとは違って小学校中学校などの義務教育を受けていない。
そもそもドラゴンボールの世界に義務教育なんてあるのかという謎もあるが、ブルマやブリーフ博士、そしてドクターゲロなんかもいるところをみるとちゃんと勉強して頭の良い人がいるってことがわかるし、幼稚園か小学生のスクールバスを助けるシーンがアニメにはあったりする。悟飯も高校に通っていた。そしてそんな悟飯のは学者さんになりたいという夢があった。賢い人や天才、そして教養を得られる学校などの機関はあるようだ。

そんなところを見ると、ドラゴンボールの世界には普通に生まれていれば、僕らと同じような一般教養を身につけられるということがわかるだろう。
悟空の場合は学校は一度も行っていない。みんなと会話できればそれでいいかという程度である。

こういうのって不便なようで意外と助かることがある。

人を出身校で偏見して見ることが無いのだ。
僕も実はそうなのだが、出身大学とか偏差値がどうのと言われたって、正直それがすげーのかどうかよくわからん。
早稲田がどうとか、慶應がどうだとか、やれ一橋大学だの何だと周りはいうことがあるが、僕にはちっともわからんもんで、人を語るのにどうして出身校で語るのかと謎に思うわけだ。
悟空もそんな風に思っているかもしれない。

僕には一橋大学の友人がいたのだが、引越しの準備だったり、部屋の掃除、それに料理、あとは車の運転など、僕にできてその人にできない事はたくさんあった。そういう時にいつも言ってくれていたのが…

「自分達は勉強だけできて、他の事はできないことがたくさんあるから、もしかするとこれから先に困る事はたくさんあると思う。勉強なんかよりも部屋の掃除とか車を運転できた方が、人には喜ばれるんだ。」
って事だ。勉強ができたって人に優しくできなけりゃ単なる自己満足な偏差値だって事だな。


思い返すと確かに、悟空は「オラよくわかんねぇ」と言っているシーンはよくあるような気もするが、サバイバルではいろんな事をよく知ってそうだから、キャンプとか行ったらめちゃくちゃ楽しいかもしれん。人それぞれで、そういう強みがあるんだろう。


“よくわからない”といえば、故障した時のドラゴンレーダーだ。
ブルマは一応天才の娘ということで、優れた機械をいじれる能力を持っている。ドラゴンレーダーを作ったのもブルマだということで、レーダーが壊れてしまった時はみんなブルマに任せっきりである。

クロノ・トリガーのルッカにも憧れたが、ブルマみたいに修理したり機械をいじっていろんなものが作れるのは憧れるなぁ。

「よくわからないからよくわかる人に任せる」というのは良い能力ではある。
みんな意外と人にやってもらうって“迷惑がかかる”とか“お金がかかる”と思っていると思うんだ。
だけどやっぱり、知っている人にやってもらうのは安心感があるものだ。

あと、今はケータイ電話があって友人と離れていたって連絡が取れるけど、悟空はドラゴンレーダーの修理をしてもらうのにブルマの住む「西の都」に行ってブルマの家を訪ねている。
人の得意を求めるのに、自分からその友達のもとに訪ねて行くのはステキな事である。友人だと言いつつも、その人の家に訪ねたことはないという友人が何人いるか数えてみるといい。意外とたくさんいるのに気づくだろう。


僕も友人が靴を磨いて欲しいと言って靴を持ってきてくれることがある。そういうのって現代においてはよくある事で、意外と無い事だ。
自分も訪ねて来てくれた友人を大切にしなきゃなぁと思う今日この頃だ。



良いなぁ、悟空みたいになれたらなぁ。

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二ノ宮金三郎
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