無拠点生活(8)目的地
無拠点で生活を考えるも、壁が多い。
家賃や税金から逃れて生活など、果たしてできるのだろうか?
放浪の旅をしながら生活をするということをしたとしても。そもそも目標が無い。
目標がなければ目的も無いわけで、そこんところをうまく目的化してしまえば、ある意味では簡単なのかもしれない。
じゃあ、目的をどこに設置するかを考えなきゃ。
目的はつまり、「外で生活できることの証明」である。
野外での生活なんて、キャンプなどでできることが証明されているじゃないかと感じる事があるが、それは娯楽だからできる事なのだと僕は感じる。
遊びだろうと生活だろうと同じ、遊びの連続が生活なんだよと言いたくなることもあるが、実質は生活を困難無くこなすことが非常に難しいと感じている。
仕事や外遊びで忙しくなると、家の中が片付かなくて雑になってくる。
衣食住は楽しむものでもあるけど、整えるものなんだなと感じることがあるのだな。
生活や仕事の中で目標や目的が無いと、なんとなくダラダラとしてしまい、行きたいこともやりたいこともできないまま、毎週毎週の仕事が休みのときを楽しみにしているだけの、悪く言えば「社畜」になってしまいかねない。
休みの日に昼まで寝て、午後から映画を見て夕方にコンビニで買ったビールとチューハイを飲んで終わるようじゃ、何も楽しんでないなと思うんだな。
しかし、実際のところは、自分で目標や目的を作るのが難しい。
そこんところをどうしようかと考えていたら、なんとなく良い案が出てきた。
生活の中でも仕事中でも、"人からの依頼やオススメ"に応えるのが人の動きだ。
やれ美味しいラーメンを探すとか、赤ちゃんのオムツ買ってきてとか。
コピーしてほしいとか、編集してほしい、どこそこに荷物をお届けしてほしい、お店番をしてほしい…と、依頼で動く世の中である。
つまりは人の目的を果たす旅をしてはどうだろうかと考えたのよ。
手紙を届けるとか、オススメのお店に行ってみるとか、何か雑用しか思い出せないのだけど、雑用だったとしても、僕からしたら大切な旅の目標になるわけで、なんかいいなぁと思ったのね。