無拠点生活(6)座る場所
無拠点生活と題して、もしも旅暮らしをするのであればどんな生活になるか、もしくはどんな生活にしていこうかと具体的な案を出しできる限りリアルで実際にできるように考えてみている。
前回は野外でできる仕事を探さなくてはいけない。ということを考えた。野外でできる仕事なんてそう多くはない。例としてホームレスの方がやっている仕事は何かと調べると、雑誌や空き缶を集めているようである。
それが何になるのかっていうと、リサイクルして再び使えるようにするわけだが、缶などの金属も雑誌なども集めて回収しているところがあり、そこに持っていくとほんのちょっとだけお金に変えることができるわけだ。まさに錬金術である。
だけど、ここで考えるのは率先してホームレスになろうとしているわけではなくて、野外での生活ができるのだろうか?という仮説なのだ。
ホームレスが主にやっている仕事を今から家を飛び出してやったところで、人の仕事をぶんどっているようなもの。そうじゃなくって、今やっている仕事を野外で、家を持たずしてできないのかと考えているわけだ。
人の仕事というのは清潔感と信頼が関係してくる場合が多く、まともに生活している人を採用したがる傾向があるゆえに就職をして野外生活をするのは難しいかと思われる。
しかし、野外だからこそできる仕事もあるんじゃないかと考えたらいくらか出てくると思うんだけどなぁ。
それはいいとして。
今回は野外でいるときも安定して座れるところを探すのは重要なことだと思った。僕らは疲れてしまう生き物だ。常に2足歩行をしてすごしているわけなんだが、それがなんとも疲れてしまうのよ。
買い物中もデパートには自動販売機横などにベンチがあったりするが、わけもなくずっと座っているおじいさんとかおばあさんがいつもいると思わないか?ああやって疲れを癒やしているんだな。歩き回るのがもうしんどくてしんどくてたまらんのだと思うのよ。
旅をしているとおそらく安定した寝床などにありつけることなどそうそうないかと考えているのだが、いつ来てもちゃんと座れる場所を探しておくのがいいんではないかと思った。
観光地ではだめだ、住宅街でも商店街でもなく、人々が住んでいる場所からやや離れたところにある公園などが穴場なのではないかと考える。土管や屋根のあるベンチもあるとなお良い。
雨や風をしのげる場所は大切だ、東京や大阪などの都会はそういう場所は少ないかもしれないが、根気強く探してチェックしておく必要があるだろう。
駅前のベンチは単なる休憩に座るところだ。ここに座っていると何かしら人々の動きが見えて街の様子がうかがえるかもしれない。考えた仕事もこういうところで人の相手などをしてやるとよいだろうな。
住宅地にある公園は長く使えるだろうが睡眠などは禁物だ。子どもたちが多いとイタズラされる可能性はあるし、親御さんから警察を呼ばれかねない。僕はホームレスになったことはないのでよくわからないが、住所などを聞かれたときはちょっとめんどくさいのではないかと考えた、住所がないときは警察に何と言えばいいんだろうか。それも考えておく必要があるかもしれないな。
やはり寝泊まりするところを公園にすることはできないが、ちょっと休憩などをするところとして僻地にある公園はチェックしておくべきかな。
なにも寝る場所を必ずベンチにしなくてはいけないわけではないのだが、コンクリートや土に寝るのは「かなり体が冷えてしまうこと」なのだ。
ふわふわな布団的なものが転がっているわけではないし、暖かくて柔らかくて寝心地が良い場所など家の中以外にはなかなか見つからないのだ。
つまり最低限寝袋は持っておいた方が良いわけなんだな。
いや、こんなこと考えることなんてこれから先はないと思っていたのだけど、ついそんなこと考えるようになってしまったのかと、なんとなく今の自分にビックリしている。
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