6.金継ぎを5年習って得たこと
自己紹介
はじめまして
私は金継ぎを習っています。
はじめたのは2018年の新年明けた頃だったと思います。
あれから5年が経ちました。
金継ぎはずっとやりたくて始めたはずなのですが、金継ぎの地道な作業に馴染めなくて、焦らずにゆっくりと、気長にやってきました。
こんなに長く続けられているのは、先生が良い方だからだと思います。
最近私は重い腰を上げて、金継ぎが上手くなりたいと思うようなりました。
このnoteでは、今までに金継ぎでなおしてきた作品の紹介、時には金継ぎをやっている訳などを綴りたいと思います。
時間潰しに、リラックスして読んでくださいね。
金継ぎをやってよかったと思えること
金継ぎをやってよかったと思えることはいくつかありますが、今日は2つご紹介します。
1.磨くことで結果が出る
金継ぎでは
錆(さび)と言われる欠けた部分を補うパテのようなものを、砥石で磨いて高さを整えます。
地味な作業なので今でも慣れません。
でも、
磨いていくことで金継ぎは成立します。
裏を返すと、
磨かないと金継ぎに成りません。
時間をかけて完成するので、できた時は嬉しいものです。
また、
最近では金継ぎの社会的評価が高く、修繕作業にしては作品と言ってもおとがめがありません。
日本の伝統工芸として世界からも注目されています。
これもまた達成感があります。
2.磨く技が応用になっていた
知らぬ間に生活の中で磨く機会はたくさんあリます。
特に掃除では、磨く場面が多い。
私は掃除が嫌いではないのですが、
どうしても落とせなかった、お風呂のドアの隙間にこびりついた汚れをなかなか落とせませんでした。
強力な洗剤を使ってもダメだったのですが、金継ぎで磨きを鍛錬したことで、頑固な汚れをついに克服しました。
掃除の観念からの「磨く」を軽視していたので、2回くらいで諦めていました。
金継ぎでは2回は磨く内に入らず、2倍以上磨いて作品が出来上がります。
そうか!
諦めないで磨き続ける。
汚れが落ちなければ、道具を変えてみて磨いてみよう
その考えを掃除に生かしてみたら、頑固な汚れを落とすことができました。
応用が効いたのです
発想の展開をすることで、
私は金継ぎは生活に役に立つと実感、奥が深いと悟りました。
私が金継ぎに触れたのは…
話はもっと前にさかのぼりたいと思います。
私が金継ぎに触れたのは、子供の頃から家に金継ぎで修復された器がいくつかあったからです。
これはそばちょこの裏です。だんだん金が茶色になってきていました。
これは萩焼のお湯呑みです。
はじめから金継ぎしたものではなく、使っている途中で欠けてしまったようで、骨董品屋さんになおしてもらったそうです。
子供の時から当たり前にように金継ぎされたお湯呑みでお茶を頂いていたので、金継ぎを知らない方が意外と多いのに驚いたりしました。
なぜ我が家に金継ぎのお湯呑みがあるの?
なぜ我が家に金継ぎのお湯呑みがあるのかというと、母が骨董品と民藝好きだからです。
母が今の私くらいの年頃に、表参道に住んでいたので骨董品に触れる機会が日常でした。
当時、
ハナエモリのビルの地下にはアンティークモールや、青山の骨董通り、銀座たくみや日本橋髙屋等、都内の骨董品にであう場所はたくさんあり、友人と骨董品巡りをしていたそうです。
私も子供ながら、
母のお供で一緒に骨董品巡りをしていましたが、母なりに好みの骨董品を選んで、金継ぎされた器に触れて楽しんでいました。
そんな母の影響で、私も骨董品や民藝品に親しみを感じて成長しました。
友達と大分県の小鹿田や栃木県の益子へ行ったり、時にはひとりで島根や京都へ民藝旅行へ行ったり、イギリスに住んでいた時は、アンティークマーケットへ行ってヨーロッパやイギリスの骨董品へ関心を深めて行きました。
そんな私を横目に、
金継ぎを習ったら?
と母から言われていました。
何となく作業が大変そうなイメージだったのと興味がなかったので、数年スルーしていました。
歳を重ねて、私は仕事以外に長く続けられる趣味を持ちたいと思うようになり、そんな何かを探し始めていました。
今ほどではありませんが、10年位前に、婦人画報に金継ぎ教室が載っていました。
どんなものかと調べてみましたが、予想以上に稽古代が高額だったので、本気でやらないと無駄になるし、飽き性の私にはまだ早い。
時を待ちました。
心機一転、東京→福岡へ
長年暮らしていた都内から、一足先に隠居生活を謳歌していた母のいる福岡で暮らすことになったのが6年前。
長年勤めていた外資系企業を辞めて、紆余曲折の果てに、個人事業主として自分のお店を持つという冒険をスタートしました。
福岡で生活するのは久しぶりでしたが、福岡には友人と言える人がいないので、仕事以外に何か習いたいと思い、やっと金継ぎと向き合う時が訪れました。
金継ぎの教室選び
私が金継ぎを習い始めた5年前、福岡には金継ぎ教室と呼べる場所はまだ少なく、ネットで調べても片手くらいの教室でした。
都内だったら、もっとたくさん金継ぎ教室がありますので、探すのがたいへんになるところでしたが、マイノリティな習い事の選択肢が少ないのは地方の良いところです。
習い事は師匠で決まる
私は今までにも、時折習い事をしていましたが、習い事は指導者によって寿命が変わります。
自分にフィットする指導者を巡り会わなければ、時間とお金が無駄になります。
まずは教室を見に行ってみようと、お店から近い場所へ行ってみました。
金継ぎ教室にきている方は、ほとんど10歳以上目上の方で、ベテランが多いように思いました。
丁寧にお話を伺い、別の日にもうひとつの金継ぎ教室を見学しました。
先生や生徒さんは私に近いご年齢の方が多いような気がしました。
先生が丁寧だったのと、過去に先生が都内に住んでいたいことも決め手になり、ここに決めました。
お教室を決める時は、自分と共通点があったり、教室のポリシーに共感が持てるかが重要だと思っています。
私の場合、師匠が有名とか老舗とかは別で、師匠の習い事に対する考え方が合理的で、習う人の気持ちに沿ったものだったことも共感が持てました。
まとめ
歳を重ねて思うことは、いくつになってもやってみたいと思っていることはやらないと終われません。
大袈裟ですが、後悔しない人生を目指すことで、消化されるいい時を過ごせるのだと思います。
習い事の金継ぎで磨く作業を掃除に応用したら、頑固な汚れを落とすことができました。とても些細なことですが、私にとっては発見でした。
人はだんだん考えが凝り固まるので、仕事以外の場所をつくることで、発想の転換に役に立つものなんだと思いました。
終わる前に、お詫びがあります。
投稿後に、読み直ししてから誤字脱字を発見することがあります。
読みにくい場面があるかもしれませんが何卒ご容赦ください。
少しでも、
共感、発見、楽しさを感じて、キスをしてくださると励みになります!
最後まで、読んでくださりありがとうございました。
次のnoteでお会いしましょう。
感謝を込めて
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