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【映画批評】#38「ドリームシナリオ」 A24との距離感、未だ掴めず

ニコラス・ケイジが主演を務め、平凡な大学教授がなぜか大勢の人々の夢に現れたことから思わぬ事態に陥っていく姿を描いたスリラー映画「ドリームシナリオ」を批評!
昨年「マッシブタレント」が大当たりだったニコラス・ケイジ主演作品も今回はうーん…といったところ。あぁ「マンディ 地獄のロードウォリアー」が恋しい。あとこれバキ童チャンネル観てるみたいじゃない?と思ったり。


鑑賞メモ

タイトル
 ドリームシナリオ(102分)

鑑賞日
 11月24日(日)8:55
映画館
 なんばパークスシネマ(なんば)
鑑賞料金
 0円(無料鑑賞ポイント利用)
事前準備
 特になし
体調
 立ちそば食後、すこぶる良し


点数(100点満点)& X短評

50点


あらすじ


ネタバレあり感想&考察

面白い題材なのはわかるけど…
A24不条理劇と相性が悪いあたし

突然世界の大多数の人が自分の夢を見だして、それによって有名になってチヤホヤされて、一転嫌われて落ちぶれて、という不条理コメディ。まあ同じA24製作の「ボーはおそれている」の縮小再生版といった感じかな。正直そんなに…。ちなみに「ボー~」にはブチギレましたが、今回は大丈夫でした。

A24が製作に関わった映画は基本合わなくて、最近合うのも多少出てきたかなーといった感想。初めてみた「イットカムズアットナイト」はクソつまんなかったし、「ミッドサマー」「パール」も言うほどか?と思ったり、「ボー~」はお察し。
「ボー~」はブチギレすぎて、アリ・アスターは「ヘレディタリー」だけの一発屋、ともはや逆ギレに近いこと言ってるぐらい。笑
ただここんとこは「関心領域」、そして本年の傑作枠「アイアンクロー」とA24とはこれから良い付き合い方ができそうかなと思っていた。そして昨年「マッシブタレント」で本気の大復活を遂げたオレたちのニコラス・ケイジ主演。期待が膨らむのも当然だ。

起きていることの不条理は「ボー~」よりこっちの方がリアリティがあるし身近に感じる分、そこは楽しみやすかった。バズった人や宝くじが当たった人の末路のようなものを突飛なワンシチュエーションで乗り切った印象。
面白い題材だとは思うけど、日本人の一部はもうバキ童チャンネルで消費しきっちゃってるんよね。自分にはもう完全に食傷気味なテーマだった。

学者としての活躍ぶりがイマイチとはいえ、大学の名誉教授やるような人がこの状況でこんな浅はかな判断を下すかなと思ったり。これ学者の設定にしたのがマズイと思うんよねぇ。ものすごくノイズになってるし、リアリティを薄めてしまっている。
今は論文書いていないにしても、何かしら過去に成果物があるからこその名誉教授なのであって、何も努力してこなかった人ではないはずだから。
不条理としか言いようのない事態に巻き込まれはするんだけど、いくらなんでもアホすぎないかと思えてきたり、なんかイマイチ乗り切れない。ちょっと学者でこのキャラ設定はムリないかと思えてきて、没入できなかった。#37「アングリースクワッド」から一転、このご都合主義はダメだった。
面白さは理解できるんだけど、好き嫌いで言うとあんまり好きじゃないってのが正直な感想。

この事態の副産物として夢の中に広告を出せるノリオという仕組みが生まれるが、そういう時事的な社会批判を雑に投げつけてくる感じも好かない。
自分も広告屋は大嫌いだけど、大嫌いゆえにこんな軽いノリの広告屋に最終的に乗せられるニコラス・ケイジにも疑問が湧く。

いくらなんでも製作側がニコケイをナメてないかと思えてしまって、途中で気分が悪くなってしまった。自分がそう思ってしまっただけで気にせずに観るのが自然だと思う。ここは同意してほしいわけではない。
でも結構期待していた映画だっただけに残念だなぁというのが本音。やっぱなんかA24製作は合わないんだな。配給ならいいかもね。

ラストの着地だけは悲しくも優しいからそこは普通に好きではある。一概に悪いとは思わないけど、テンションは上がりきらずに終わってしまった。

思ってるより話が広がらないのは残念
そう思わせるからニコケイはスターなのかも

自身が大勢の人の夢に現れて有名人になっちゃうといった、どう考えても面白くなりそうな大風呂敷を広げた割には小さなしょうもない話で収束してしまった。思っていた話と違うからイマイチなのではなくて、規模感としてこれショボくないか?と思ってしまった。程度の話。想定との齟齬にケチをつけているわけではない。

気の毒な大学教授役を熱演

3枚目役とはいえ、やっぱりニコケイ使うならもっと派手にやってもらいたい気もする。ニコケイ再評価はもう済んでいるので、セカンドキャリアを充実させるような路線はもう必要ないタイミングでの公開はA24としては勿体なかった気もする。それだけ昨年の「マッシブタレント」が面白すぎたし、ニコケイ大復活の旗印のような映画になってしまったしね。(「マンディ」も捨てがたいけど笑)

これだけ規模感やら派手さを求めてしまうのはやっぱりニコケイが大スターだからだろう。ネタバレになるから作品は伏せるけど、昨年公開のヒーロー映画にカメオ出演してた時も大興奮だった。
結構な年齢にはなっているけど、まだまだ元気な姿が観たいハリウッドスターではある。落ち着いた役や映画はその後でも全然いいんじゃないか?


まとめ

もうちょい何とかならんかったかなぁとは思ってしまいました。
承認欲求やミッドエイジクライシスに直面したオジサン問題など、考察しがいのあるテーマがあるのは明白ですが、個人的にあまり興味のないテーマなので、他の方に任せます。
関西のある地方で承認欲求爆発させてとんでもないことになってるお姉ちゃんがいますから、そっち見てる方が面白そうですし…。

とりあえず、現実の方が上回っちゃうのホンマやめてくれへんかな?


最後に

さあブラックフライデーやでぇ!
キーボードはMX KEYS miniを買うんやでぇ!一生モンや!

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ご拝読、ありがとうございました。


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