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【2021年版】脳卒中後に生じる痙縮やROM制限に対する『ストレッチ』の効果

みなさん、こんにちは。

理学療法士のきんたろーです。はじめに、自己紹介をさせて下さい。

僕は現在、自費リハビリ施設の経営とリハビリテーション養成校の非常勤講師をしており、近年は主にInstagramとブログを中心にリハビリテーションに役立つ知識(痛み系・神経系・思考系)の発信を行っております。

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また、昨年よりパラごり君が運営している神経系に特化したオンラインサロン『はじまりのまち』にも参画させていただき、脳卒中をはじめとする神経疾患に対するリハビリテーションの最新知見をシェアしています。

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それでは、今日の本題に入ります。

さて、脳卒中後の患者様に対してよく行われているリハビリ方法の一つに『ストレッチ』があります。

みなさんも、臨床でよく見かけた(もしくは行っている)ことが一度と言わずあるのではないでしょうか?

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一方で…当たり前のように行われているからこそ考えなくちゃいけないのが、「それって本当に効果あるの?」ということです。

電気刺激や振動刺激、装具などなど固有の方法論に関してはよく議論の的に上がるものの、このストレッチに関してはあまり語られてきていない(でも当たり前のように皆やっている)ような、そんな印象があります。(ガイドラインくらい?)

そこで、今回は脳卒中後遺症(特に痙縮とROM制限、歩行)に対するストレッチの効果を今年発表された海外のシステマティック・レビューをもとに解説したいと思います。

脳卒中後に生じる痙縮やROM制限に対する『ストレッチ』の効果

【参考にした論文】
Effectiveness of Stretching in Post-Stroke Spasticity and Range of Motion: Systematic Review and Meta-Analysis. Gomez-Cuaresma L,2021

概要をざっと抑える

対象は?
このシステマティックレビューでは、元々141件の『脳卒中に対するストレッチの効果』に関する研究を抽出しましたが、最終的には質の高い研究8件まで絞られています。

8件の研究で対象となった患者総数は332名であり、発症時期の多くは発症3ヶ月〜6ヶ月の間です。

つまり、ちょうどいま現在回復期にお勤めの方であればこの結果によっては明日からの臨床が大きく変わるかもしれません。

方法は?
ストレッチの方法ですが、大きく3種類です。

①PTによるストレッチ

②患者様自身によるセルフストレッチ

③装具(スプリントなど)などを用いてストレッチ

アウトカムは何を見たの?
アウトカムとして観察されたのは『痙縮』と『ROM』ですが、そのほかにも『歩行』などについても言及されていたのでそれも合わせて解説します。

結果①痙縮に対するストレッチの効果

痙縮に対するストレッチの効果ですが、これについては8件の研究全てで検討されていましたが結論…

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