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今週のkinologue【8/19-25】

処暑を過ぎても残暑が厳しかった今週、それでも朝晩の風に秋を感じるようになったし、海も空も真夏とは違う晩夏の色。8/24には10周年を迎えたクリーニングデイ・ジャパン年2回の定期開催が無事終了した。8月のクリーニングデイはここ数年静かなものだけど、次の10年を想いながら次回5月までにプランを練っていこうと思う。フィンランドでも新しい価値観に出会いたい。ようやく北欧の人々が長い休暇から戻ってきたようで、今週になって色んな連絡があった。こちらもそろそろ旅の間のアポを取っていくとするか〜

早くも興収50億ペースの入りとか。確かに年齢層広く、とても混んでいた。

邦画の初日に劇場に行ったのは何年ぶりだろうか。ドラマ『アンナチュラル』『MIU404』に十分ハマったので、この脚本×演出(監督)×プロデュースチームによる映画『ラストマイル』はとても楽しみだった。何度も(特に『MIU404』)見ているが、またTVerで復習して初日に臨んだ。結論から言うと「映画じゃなくてもよかったのでは」。もちろんこのチームによる作品はドラマと変わらず、社会問題を扱いながらも緻密な構成でエンタメに仕上げていくハイレベルなもの。え?と思うところはあったし、最後のシーンも?とモヤるけれど、全然アリな範囲。一番の売りである二つのドラマのシェアードユニバースは想像よりは展開少なめだったが、ドラマのファンとしては続編なしと言われている『MIU404』のコンビがまた見られただけで嬉しかったし、それぞれのメインストーリーへの絡み方も期待に応えていた。満島ひかりは、最近見直した『カルテット』での好演と比べても、堂々とストーリーを引っ張る主役ぶりを発揮して、厚みが増している。不満のひとつは、岡田将生の無駄遣い。ちょうど今やっている『虎に翼』や『錦糸町パラダイス』のように彼の個性が生かされておらず、成田凌でも賀来賢人でもよかったんじゃないかと。ダブル主演的なクレジットがされているが、満島ひかりに圧倒されていて、ポスターの画像比率は本編には合ってない。映画となると製作予算が上がって、派手なシーンが可能になったかというと確かにそうだったかもしれないが、二つのドラマに出てきたレベルのCG爆破シーンでも十分だったし、そもそもこのチームの作品に求めているのは、大画面で観せていく映画的なものではない気がする。メディア・フォーマットの違い、受け手にとっての映画とテレビドラマの距離感の違いを越えていくのは難しい。簡単(じゃないだろうけど)に映画化なんてしなきゃいいのに。こうやっていつも邦画は私を裏切るんだよなぁという気持ちで劇場を後にした。
ひとつアイロニカルな楽しみとして残ったのは、配信が始まったらいつもTVerを見ているモニターで見ること。その方がフィットして楽しめそうな気がしている。そうやってぴったりなメディアのフォーマットを探していくのが、今のコンテンツの楽しみ方か。既に誰もが無意識にやっていることを身をもって知る。
それから、この映画を語る時にシェアードユニバースと共に使われる言葉「世界線」。自分のボキャブラリーにはなってないけど、最近よく耳にする。いつからの言葉なのか調べてみると、2010年代頃かららしい。ヒゲダンの歌詞からとか色々言われているけれど、なんか薄っぺらく感じてあまり好きになれない。

生ぶどう850円。久しぶりに頭がキーンとした。

そういや今年はまだ氷を食べていなかったかも、と思い出し、去年食べた長谷の交差点にある氷屋へ。お弁当が出来るのを待つ15分くらいでささっと食べるのにちょうど良い。「大仏の中に入るのに金とるんかい!」と曰う関西人夫婦と日本語が上手いアメリカ人っぽい3人組に挟まれ、観光地な長谷を感じながら、最初で最後の氷を味わった。夏よ、終われ〜。

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