本読みの履歴書 1
忘れた頃に更新される「本読みの履歴書」、1回目です。前回は「序」。
1回目ですから記憶に残っている最初の本を、というと、これですかね。
親が幼児期からの英語教育に熱心だったのではありません。日本語の本がなかったのです。物心ついた頃はアメリカに住んでおりまして。今と違って外貨持ち出し制限があった時代で、1ドル=360円でした。それに黄色人種はみんなChineseだと思われていました。日本人なんてあまりいないので。
親が買ったのか、誰かに勧められたのか、もらったのか、それは今となってはもうわかりません。
Dr. Seuss は子どもが初めて出会う系の絵本をたくさん書いていて、このほかにも何冊か持っていました。続編もあって、続編の最後は確か吹っ飛んだと思います。吹っ飛ぶところが好きで(笑)。もう記憶が曖昧な上にモノが手元にないので違っていたらごめんなさい。
とにかく「子どもってそういうの好きだよね」って感じの絵本でした。詳しくは本物を読んでみてね。
あとこれも好きだったな。
こちらは言葉遊びというか、ことばのおけいこみたいな絵本。当時英語が読めたわけではないと思うのだけれど、どうやって読んでいたのか? 見ていただけなのか? でもこの
One fish
Two fish
Red fish
Blue fish
って言葉のリズムは確かに記憶にあります。親は英語は今イチだったと思うのですが。今となってはすべてが謎です。
この下のは、ペットショップで金魚を買うとき、「えさはちょっとだけだよ」と言われたのにいっぱいやってしまい、どんどん大きくなって大騒ぎ、という、映画「グレムリン」みたいなお話。
現在でも売られているし、日本のアマゾンで注文できるのでロングセラーなんですね。いま下のamazonの説明を読んだら、著者のHelen Palmerは上の本のDr. Suessの奥さんだ、みたいなことが書いてあるけどそうなのか。
それから、以前、30daysbookchallengeにも書きましたが、リチャード・スキャリーのベストワードブックエバーは好きだったなあ。ベーコンエッグやシリアルが出てくる朝ごはんのページ、ベリー類が豊富なスーパーマーケットのページ、そして豚さん一家がローストビーフやローストチキンのごちそう(!)を前にして幸せそうなディナーのページ。今振り返ると「おっと?」と、いろいろ考えてしまいますが(笑)。
文章の多いお話で好きだったのはこれです。モーリス・センダックの「小さいくまくん」。くまくんが雪の日に外遊びしたがったり(でも寒い)、スープを作ったり、火星(?)に行ったり。
それでね、くまくんが作るスープには肉が入ってないんですよ、野菜スープです。
そこを読んで、おいしいんだろうか、こんな野菜と水だけでスープなんてホントにできるんだろうか、チキンも何も入ってないけど……と子どもごころに不思議でした。小さい頃から肉が好きな森野(笑)。
かなりあとになって自分の子どもが生まれてから、まったく同じ装丁で日本語訳が出ていることを知りました。もちろんお買い上げ。そして何冊か同じシリーズが出ていて、後の方を読んではじめて、くまくんのお父さんは船長さんでいつもは家にいないことがわかりました。そうだったのかー。
そしてこの後は日本に帰国し小学校に入学します。
(続く)