鳥の巣をテーマに、子どもたちとアート体験(3)「紙粘土(後編)」
前半では、白い紙粘土に色をつける2つの方法のご紹介をしました。後半は、いよいよ形作りについてです。
とことん試行錯誤
紙粘土は完全に固まるまでは、何度でも作り直すことができます。手を動かして試行錯誤するには、もってこいの素材。基本、子どもの自由にまかせましょう。
初めてなら、卵から!
いきなり鳥を作るより、まずは卵から作る方がいいでしょう。コロコロと両手のひらで転がしたり、机の上で転がしたり、おにぎりのようにギュッギュと握って丸めてみたり、色々試しているうちに紙粘土に慣れてきます。
ヒビの処理
もし、子どもがヒビ割れを気にするようなら、指の腹で、少し押し気味になでて直すことを教えてあげて。実際にやってみせ、「指でちょっと押しながら、なでてごらん」とアドバイス。
逆に、子どもがヒビを気にしていない時は無理にやらせる必要はありません。もしかしたら、子供なりの考えがあるのかも?!
教室では、偶然できたヒビを指さして、「ここからヒナが生まれてくるんだよ!」と、嬉しそうに話してくれる子がいました。どんな鳥が生まれてくるのでしょうね、次はいよいよ鳥を作ります。
コロンとした形の鳥
「むずかしい」「できない」と言ってきたら…「大丈夫、卵を作れたから作れるよ!」と笑顔で応えてあげてください。
大きな卵を作って、下をペチャンコに潰し、くちばしを付ければ完成!くちばしは折り紙で作ってもいいですね。折り紙を使うなら、一緒に羽を作って貼っても素敵です。もちろん、紙粘土を平たくして羽をつくり、くっつけてもいいです。(羽やくちばしを付ける時は、ボンドを使用。写真は、上下とも年中さんの作品。)
本物みたいな鳥
もし、「本物みたいな鳥がいい」と言ってきたら…
「本物の鳥って、どんな形かな?ぺちゃんこ?ふっくら?」「バナナみたい?ナスみたい?」「頭はどの辺?」などと、子どもが形を捉えなおすサポートをします。図鑑や写真を見てもいいですね。
再び子どもの手が動きだしたら、大人がそれ以上口出しせずに見守りましょう。子どもが集中している時に大人があれこれ言う必要はありません。
その子に応じた「与えすぎない声かけ」をタイミングよく行うためには、日頃から子どもの様子をよく観察することが大切です。
次回は、いよいよ最終回。鳥の巣を作り、鳥と卵を載せて飾ります。お楽しみに!
導入:「鳥の巣」関連の絵本紹介
第1回:観察・学習・想像「絵画制作」
第2回:鳥と卵のクラフト「紙粘土・前編」
第3回:鳥と卵のクラフト「紙粘土・後編」←いまココ!
第4回:鳥の巣をつくろう【最終回】
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?