古建築さんぽvol.6 諏訪大社下社秋宮
vol.5に続いて、同じく諏訪大社下社、今度は秋宮です。
秋宮の方は春宮よりも敷地も規模も大きく、鳥居もあった筈なのですが、写真を撮り忘れました。諏訪湖を望むひらけた高台にあって、全体的に春宮の敷地よりも日当たりが良いです。
春宮と同様に、階段を上るとまず神楽殿があります。
場所は違いますが、春宮と秋宮は建物の種類と配置はほぼ同じです。建物には彫刻が施してありますが、よりデザイン的抽象的で、春宮同様に素晴らしいものです。
そしてこちらが秋宮の幣拝殿、左右片拝殿。春宮と同じ図面で建てられているということで、建物の姿はほぼ一緒ですが、左右片拝殿は秋宮の方が長いようです。左右片拝殿は、屋根の形状も少し違います。
秋宮の方の大工は、立川和四郎初代棟梁 富棟という人です。彫刻では春宮を造営した柴宮長左衛門には敵わない、と認めていたそうですが、建物の造りは非常にピシッとしています。先程も触れましたが、彫刻は少しデフォルメされた、デザイン的な美しさであり、花と鳥を得意としています。立川氏の系統はその後幕府の大造営などにも関わり、全国に名前を馳せた大工集団となったそうです。
秋宮の幣拝殿の奥にも、宝殿が2つ並んで建っています。
また、春宮でもそうでしたが、境内には使われなくなった御柱が祀られています。秋宮のご神木は「一位」の木。規模の大きさから言っても、ご神木から言っても、こちらの方が社格は上のようですね。
最後に、秋宮の駐車場から見えた、初秋の諏訪湖の景色を。