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Semolina Pilchard Journal Vol. 5

僕とディラン

 Bob Dylanを初めて聴いたのはEmpire Burlesque。中々いい出会いあったと今は思う。これがあのディランかと田舎のガキんちょはちょっと大人になった気分を味わっておりました。
 85年リリースの28枚目のオリジナルアルバム。Tom Petty & The Heartbreakersの面々が参加してますが、Tom Petty不参加。Don Henleyのアルバムもそうだった気がしますが、彼だけ参加しないのは何か決め事でもあったのでしょうか?このアルバムの場合、同時期のツアーは一緒に回っているのでその縁もありというか、E Street Bandの向こうを張ったセレクトなのでしょう。数曲Sly & Robbieを起用しているのも当時の趨勢を横目で見つつ、前作からの流れでしょう。
 日本に住む人にとってはなんと言ってもTight ConnectionのPVのインパクトでしょう。倍賞美津子!と当時大変驚いた記憶がございます。また最後の振り付けをするディランといい、今観ても感慨深い。
最初の刷り込みがこれなので、その後名盤の数々を聴き、いくつかの映像作品を観るにつけ暫くの間、違和感は拭えませんでしたね。


オリジナル盤

 その昔は、レコード番号とレーベルくらいで判別していたオリジナル盤ですが、今ではプレス工場やらマトリクスといった様々な要素からオリジナル盤を識別するご時世。世知辛い世の中になった気がします。こだわりを持ってこそ趣味の世界ですので、その部分に限りない情熱を注ぎこむことは誰にも責めることはできません。その探求心によりどれほどのコレクターが勇気を得たことでしょう。まあ、そのためには尋常じゃない資金力と時間的余裕そして行動力が必要なことは何かしらの趣味をお持ちの方ならご存じかとは思いますが。
 かくいう私も数年前まではできることならオリジナル盤欲しいなあと軽く考えがちな不埒なコレクターくずれでした。別に解脱した訳ではありませんが、オリジナル盤に対する欲気がめっきり抜け落ちた感があります。日本盤再発廉価盤でも全然オッケーです。出来ることならアナログであることが望ましいですがそれ以上はあまりこだわりがなくなりつつあります。

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