この度の報道に関して、筋ジス病棟に入院中の皆様へ

 私たちは「筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクト」として、全国の筋ジス病棟を地域に開かれたものにすることや、筋ジス病棟にいる患者さんの生活をより良いものにするため活動しています。
 このプロジェクトでは、全国のCIL(自立生活センター)を含む障害者団体を中心とした障害当事者や筋ジス病棟入院経験者、様々な職種の支援者など多くの方々がネットワークとして繋がっています。

 私たちはこのプロジェクトの活動の一環として、「筋ジス病棟の実態調査」を行いました。障害のあるプロジェクトメンバーが直接筋ジス病棟の入院患者さんにアンケートをして、生活の状況を聞き、その結果を「筋ジス病棟実態調査報告書」としてまとめました。
 2021年10月15日に行った報告書の完成報告記者会見の後には、報告書の内容やプロジェクトの活動について注目をして頂き、いくつかのメディアでも取り上げられました。特にネットニュースでは、多くの人々の目に触れ、賛否両論様々な反響がありました。

 直接アンケートに関わっていない方にとっては、突然、皆様自身の生活がメディアに取り上げられ、様々な声も目にし、戸惑われた方も多くいることと思います。
 この度の報道により、心配や不安な気持ちを抱いた皆様には、この場を借りてお詫び申し上げます。

 しかしながら、私たちは決して病院や職員の方々を責めて、対立をしたいと考えているわけではありません。
 メディアでは一部過剰に責め立てているように見える表現もありますが、私たちはあくまでも、アンケート調査を通して見つかった「人員不足や環境をはじめとする制度や仕組み上の課題」を解決すること、それらを通して皆様の生活がより良くなることを目指しています。

 今回の件で、その思いが上手く伝わらずに皆様の不安を煽るだけになってしまったのではないかと思い、こうしてメッセージを届けさせていただきました。

 今回の報告書で取りまとめた諸問題、異性介助やその他日常生活についての内容は、これまで何十年も患者さんが声を上げられなかった部分でもあると思います。
 これらについて、私たちが声を上げることで、現在起きている問題を浮き彫りにし、国に対して要望をしていくなどの方法で、まずはそこから改善(人手不足の解消による解決など)をしていきたいというのが目的です。
 


 私たちは、今後も皆様の意見や協力を得ながら、皆様とともに病院生活の改善をはじめ、地域移行についての情報発信などの活動を行っていく予定です。

 可能であれば、今回の報道に関する内容をはじめ、どんなことでも、皆様の意見や気持ちを聞かせて頂きたいです。

 ぜひ、以下のメールアドレスやこの記事のコメント欄、アンケートフォーム(匿名で投稿もできます)などから、皆様の声をお聞かせください。どんな内容でも構いません、遠慮なくコメントをいただければ幸いです。
 また、この度の報道や私たちの活動によって、皆様になにか不利益なことがあった場合には速やかにお知らせくださりますよう、よろしくお願いいたします。

 病院の中ももちろん、病院の外や地域にも、皆様のことを想っている人は沢山います。
 皆様にかかわる全ての人々と協力して、皆様の暮らしをより良くしていきたいです。また、私たちは、皆様の味方でありたいです。

 これからも皆様と繋がっていきたいと考えています。これからもどうぞよろしくお願いします。


筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクト
Mail:
contact.plhn☆gmail.com(ご連絡の際には、☆を@に変更してください)

アンケートフォーム:
https://forms.gle/w82PzmqUWnUBy5316


【2021年10月28日追記】

各病院に送付した文書データは以下よりダウンロードいただけます。病院関係者の皆様におかれましては、必要に応じてご活用いただければ幸いです。


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