稲作創話「棚田物語」丁類01「妖怪おせっかいお酒を売る」
わざわざこの「棚田物語」に登場する必要もない妖怪おせっかいなのだが、どうもめっきり数が減ったのか、アラフォーならぬ「アラ米寿!エイティー・エイティ」の周りに、つまり、この棚田に集まってくる八十八歳前後のご老人に関わる御仁達に集中して憑くようになったようで、今回の「棚田物語」は、この妖怪おせっかいの話をしようと思う。
そもそも妖怪とは、こちらが呼んだときに「なにかようかい?」と言って慎ましくご出没遊ばす野郎たちなのだが、この妖怪おせっかいは何の用もないのに現れて、自ら都