数学不要?いやいやデザインとか建築の現場ではけっこう使うよ!ってお話
元々僕が木工雑貨を作るきっかけになったのは、趣味の毛針を入れておく為の、重箱の様に重ねられるケースを作りたかったからなんだ。で、最初は上部と下部を凹凸に切り欠いた箱を作ってみたんだけれど、当時の僕の寸法精度だと重ねると寸法にバラツキがあって綺麗に重ねられなかった。
そこで、多少の誤差ならごまかせる様に、上下を斜めに切り欠く方法にしたのだけれどその方法は材料のロスが多い。
それじゃぁフレームそのものにバンクを付けたら良いんじゃないか?!って事で思いついたのがこの形。
のちのち、それは四方転びと言う伝統的な意匠だと知った。
重ねると正倉院の校倉造りの壁の様な趣のある表情。
普通の直方体であれば留め切り(仕口)の角度は90度/2だから45度。じゃあこの四方転びの箱の場合の留め切りの角度は?側板カットの際の鋸の進入角度は?
当初このデザインを思いついた時は実際に材料を切りながらその角度を求めたのだ
けれど、やっぱり数学的に正しい答えが知りたくて、CADで図面を描きながら角度の関係性を求めたんだ。
その結果導かれた方程式
sinθ=tanα
tanβ=cosθcosα
(θ=四方転びの傾斜角、α=ノコの侵入角度、β=ノコの傾斜角)
軸傾斜の卓上丸ノコが有れば意外と簡単に作れる
ちなみに
正方形なので四方転び
正六角形なら六法転び
正八角形なら八方転び
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もう、
無限に広かる。(笑)
因みにこれも、
四方転びのバリエーション
僕の中での
グッドデザイン賞!
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