アイデンティティと嘘
おはようございます。
トロントの今の気温は1°、
雪がぱらつき、
凍るような寒さですが、
雨に変わりました。
ここのところ
残虐なニュースが多くて
少し前に話題になっていた
先住民族出身のシンガーだと言っていた
カナダ人だと誰もが信じていた有名人のアイデンティティの嘘発覚のドキュメンタリーを見て、それぞれの想いを話していたけれど、
日本人の私からして、
そんなに大事なことなのか?
とも思ったけれど、
みんなして80歳過ぎた
Beverly “Buffy” Sainte-Marie
先住民だと言い張るシンガーを責めるようなニュースで、
ちょっと前にも
同じような黒人じゃないのに黒人だと嘘をついていた人のことが頭に浮かんで、
そして白人になりたかったマイケル・ジャクソンのこともチラリと頭の片隅にチラついた。
彼女は、カナダ人でもなく
先住民でもないということですが、
彼女は、
カナダ人や先住民インディアンになりきって、
何が得たかったのでしょうか。
この2007-2015年に放映された
【MADMAN】の中のスターも
戦争でアイデンティティを入れ替えて、
Don Draperとして1960年代のニューヨークMadisonAvenueを舞台に広告代理店で活躍する成功者とプライベートでは大きなアイデンティティの秘密を持ち生きる
闇と光を描かれたドラマでした。
カナダに来てから、
このアイデンティティの重大さを感じるようになりました。
私から見て、
アイデンティティの主張とその嘘は、
どうして生まれるのだろうか?とも思ったけれど、
人は何者かになろうと
自分に嘘をついてでも、
誰かに生まれ変わりたいというか、
生まれ変わりきって生きてる人も大いにいるかもしれないとも思ったのでした。
それは、周りから見ると嘘ではあるのですが、本人はそうなりたかった
闇がココロの奥にあるのでしょう。
Buffyも、
見た目は本当にインディアンにしか見えないけれど、有名になってしまったが故の
嘘ですとも言えなくなってしまい、
そういうなりきって生きていくしかなかったのかなとも思いました。
彼女が成し遂げてきたことは、
先住民インディアンたちにとっても明るい光だったと思いました。
悪いことはしていないけれど、
このアイデンティティを盗むというか、
その者になりきって生きたい彼女の想いは、
誰も止めることは出来なかったのでしょう。
アイデンティティ、
嘘はドンドン膨らんでどうしようもなく
多くの有名人さえも信じきって
カナダの政府さえも信じきって
騙されたと言っても、
何か被害に遭われたわけではなく、
ただアイデンティティが
最初のスタートから
嘘が嘘を生んで、
自分の本当のアイデンティティを見失ってしまったのか?
Buffyは、一瞬人気を得て見えた光に
惑わされてしまったのかもしれません。
成功と苦しむ自分の真実と
最終的な被害者は、
本人Buffy自身だったのではないだろうか。
〈実はBuffy自身は、自分の母親が浮気した相手との子供だとも信じてるようで、その母親の疑いを隠して生きてきたとも言っていて、家族との秘密を信じきってそれを隠すために自分自身のアイデンティティを見失ってしまったのかもしれません。〉