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シンプルな生き方、という幸福。
心に響いたムヒカ氏の言葉。
一国の長でありながら庶民的で質素な暮らしを貫き、「世界で一番貧しい大統領」とも呼ばれていた南米ウルグアイの元大統領、ホセ・ムヒカ氏。
2012年、ブラジル・リオデジャネイロで開かれた国連会議にて、現代の消費社会を批判し、人類にとっての幸せを問うた彼のスピーチは世界中で話題になったし、私も感銘を受けた。
政界から引退し、本当に残念に思う。
「ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」という映画を観た人もきっと多いだろう。
『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」予告編
出典:KADOKAWA映画 | YouTube
ムヒカ氏の考え方をビジネスの指針に。
映画やメディアはムヒカ氏のことを「貧しい」と伝えるが、ムヒカ氏は貧しさを売りにしているのではなく、日本の言葉で例えるならば「吾唯足知(われ、ただ足るを知る)」を体現しているのだと思う。
「吾唯足知」は以前の投稿でも書いたが、釈迦が「足ることを知る人は、心は穏やかであり、足ることを知らない人は、心はいつも乱れている」と説いた教えと言われている。
私は「吾唯足知」とムヒカ氏の考え方は同じであり、私たち一人一人が「吾唯足知」を意識して生きていけば、経済的・物質的な豊かさではなく、心が満たされた豊かな暮らしが叶うはずだと考えている。
私は会社を経営している。ビジネスの根底には「温故知新」と「吾唯足知」の考えがあり、ムヒカ氏の考え方も私のビジネスの指針にしていきたいと思う。
最後に、ムヒカ氏の言葉の中から、私が特に感銘を受けたものを紹介しよう。
「私は貧乏ではない。質素なだけです」
「貧しい人というのは、ものを持っていない人のことではない。
真に貧しい人というのは、際限なくものを欲しがり永遠に満たされない人のことである」
「君が何かを買うとき、お金で買っているのではない。
お金を得るために費やした
人生の時間で買っているんだ」
「本当のリーダーとは、多くの事を成し遂げる者ではなく、自分を遥かに超えるような人材を育てる者」
「国を治めるものの生活レベルはその国の平均でなければならない」
「大統領は、多数派が選んでくれたんだから、多数派と同じ生活をしなきゃいけない」
「世界を変えられるわけではありませんが、あなた自身は変わることができるんですよ」
「(ネクタイは)男らしさの虚栄の現れで、私にとってネクタイは役に立たない雑巾」
「発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。
発展は、人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛を育むこと、人間関係を築くこと、子供を育てること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。発展は、これらをもたらすべきなのです。
幸福が私たちのもっとも大切なものだからです」
「マーケットエコノミーの子供、資本主義の子供、すなわち私たちがこの無限の消費と発展を求める社会をつくってきたのです。
マーケット経済がマーケット社会をつくり、このグローバリゼーションが世界のあちこちまで原料を探し求める社会にしたのではないでしょうか」
「幸せは人間のように命あるものからしかもらえないんだ。
物は幸せにしてくれない。
幸せにしてくれるのは生き物なんだ」
最後まで読んでくれてありがとう。
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※この記事は、2020年に「kingpin研究所公式Facebook」に掲載されたものを加筆・修正したものです。
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