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なぜ福祉は弱者を助けないのか?【独自取材】
私は、コロナ第一波の時に、ビュッフェなどを経営する飲食業に勤めていた。安倍元首相の「ビュッフェに行くのを控えましょう」という発言のせいで客足が遠のき、倒産した。給料未払いのまま。
新型コロナウイルス感染症への対応について議論されるなか安倍総理は、「スポーツジムやビュッフェスタイルの会食など、換気がわるく、密集した場所や不特定多数の人が接触するおそれが高い場所では、感染を拡大させるリスクが考えられるため、このような空間に集団で集まることを避けてください」と発言。
その時私は寮に住んでいたので、倒産と同時に家を失った。クレジットカードの支払い、33万円が借金として残った。貯金は中絶費用や食費などに使った。
ホームレスになっても、税金の納付書は手元に残る。納税課に、お金が払えない事情を話した。以下が当時の会話である。
「支払いを待つ事は出来ますが、その分、滞納金が増えますよ」
「今の食費にも困ってるくらいお金が無いので、支払いが増えれば増えるほど、払えなくなるんですけど…」
「そう言われましても、こちらとしては払ってもらえないと困ります。誰かお金を貸してくれる人はいないんですか?」
「家族とは縁を切ってるので頼れません。友達もいません」
「じゃあ… …納税されるのを待つしかないですね。毎月〇〇円(額は覚えてない)が滞納金として増えますのでご了承ください」
具体的には覚えていないが、この続きで、差し押さえの話もされた気がする。
失うものは多くなっていくのに、借金はどんどん増えていく事になった。
今思えば、この納税課の職員は、福祉課に繋いでくれるべきだった。
ホームレスになった私は、生活保護を受給する権利があり、その制度を使って施設に住まわせてもらえた。そうすれば、中絶にお金を使う事無く、出産費用も生活保護から出た。税金も免除されたはずである。
私は、福祉の事を知らないばっかりに、子供一人を殺してしまった。
そして私は、ホームレスなのに結婚した。
私は家を失ってから、社宅ありの仕事を探した。下呂温泉の旅館に派遣で行ったけど、怒鳴られてフラッシュバックが起き、2日目で飛んでしまった。解離性遁走というやつだ。
そこからネカフェ難民になった。どこの都道府県に居たのかは覚えてない。
しばらくして、ラブホテルの方が部屋が広いということで、そちらに移った。愛知県の話だ。
エレベーターの中に求人を見つけた。私はすぐさま応募した。そしたら、飲食業での経験があると評価され、厨房を任された。即日採用された上に、アパートが見つかるまではホテル代も無料にしてもらえた。
翌月にはアパートに住んだ。そこで何ヶ月か働いてたけど、そこのパートに新人いびりをする人がいて、これまたフラッシュバックが起き、ここも数ヶ月で飛んでしまった。
次は栃木県に居た。介護施設の厨房をやっていた。そこでもお局はいて、しかも女上司で噂話を信じやすく、証拠も無いのに私を悪者扱いして、職務怠慢だと怒られた。
因みにこの会社での私は、始発に乗って終電で帰るほど残業し、ワンオペで40食分の料理を作るなど、真面目に仕事してきたつもりだ。
この会社には1年いた。その間に流産と、今の息子の出産を経験している。息子が産まれた翌月に退社した。
次は宇都宮の和食屋で働いた。介護にいた時から副業で日雇いバイトをしていたところで、社員になりたいと言ったらすぐにならせてくれた。でも、暴力や暴言を振るうパワハラ上司がいて、ここで複雑性PTSDが悪化し、家から出るのが怖くなった。
また、この時、レ〇〇〇ス21から「そのアパートは子供禁止なので、お子さんが産まれたなら、14日後に退去してください」と言われた。「いきなり次住むところなんて見つからないから待ってください」と言うも、「規約違反なので」の一点張りだった。この事を役所に連絡したが、「宅建協会に言ってみては?」と言うだけ。福祉課に繋いでくれはしなかった。
宅建協会に電話するも、「うちの管轄ではないので厚生労働省に連絡してください」と返された。どこも特に助けてはもらえなかった。厚生労働省に関しては、返事も無かった。
こうして私は、またしてもホームレスになった。
この時私は、Twitterやnoteにホームレスになったと書いた。そしたら、とある新宿で野宿するホームレスから、「NPO法人に相談するといい」って教えてもらった。
私は言われた通りにした。そして、上記の話をしたら、「人権侵害だ!」と怒ってくれた。共感してもらったのが嬉しかったし、生活保護の申請に付き添ってくれた。
生活保護についてググッた。行政によって福祉に力を入れたり入れてなかったりするみたいなので、私はとある福祉に力を入れてそうな区を選んだ。
案の定、すぐに申請は通った。後に付いたケースワーカーに話を聞いた。
「私達はサービス業では無いので、こちらからあれこれと制度について説明しません。自分で調べて、利用できそうな制度があったら言ってきてもらうんです」
この発言の中にある、『自分で調べて』という言葉が気になった。
私のような情報弱者の中には、自分で調べる力を持たなかったり、福祉の存在自体を知らない人がいる。かく言う私も「福祉」という単語すら知らなかった。義務教育すらまともに受けていない家庭環境だったからだ。
そのような人が累犯障害者になったり、子供を虐待死させる親になると、私は何度もブログで紹介してきた。
上記二つの記事では、実際の事件をいくつか列挙し、事件の真相について説明している。是非、閲読してほしい。
こういった事を、福祉課の職員自体が理解していない(あるいは、解っていながら積極的に活動していない)のである。
本来、日本という国に、困窮する家庭が存在する事自体がおかしい。憲法には、こう書かれている。
日本国憲法第二十五条は、(1)「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」 (2)「国は、すべて の生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」 と、規定して いる。 こ れは国民には生存権があり、国家には生活保障の義務があるという意である。
私のケースワーカーが言った言葉は、今まで行政が私にしてきた対応は、"社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努め"ているのだろうか?
例えば昨今、『子ども食堂』という言葉を見聞きするようになった。子育て家庭で、片親など、貧困に苦しむ人が利用する。
そもそも、子ども食堂が無いと困る家庭がある時点で、おかしいのではないだろうか?
彼らに最低限度の生活をさせる責任は、国家や行政にある。
他にも、新宿などでは毎日炊き出しが行われている。食べ物に困って、行列を作る大人達がいる。彼らを救うのが、福祉の仕事ではないのか?
本当は食うものに困る人がいる国なんて、間違っているんじゃないのか。私にはそう思えてならない。
この国の福祉には問題がある。弱者を見捨てる国であってはならない。外人に生活保護を与えたり、都庁のプロジェクションマッピングに税金を費やすくらいなら、貧困層を救済すべきではないのか。
東京の観光地としての魅力をさらに高めようと都がことし2月から始めた都庁の建物に映し出すプロジェクションマッピング。世界最大としてギネス記録に認定されました。
この取り組みにかかる令和5年度(2023年度)の予算は7億円で、その妥当性をめぐり、今、議論を呼んでいます。
(首都圏局 都庁クラブ/記者 川村允俊)
私たちは声を上げなければならない。日本をより良い国にする為に何が出来るのか、考えなければならない。
どうやったら政権交代が実現するのか。どの政党に次を任すべきなのか。議論を重ねなければならない。
そして、次世代を担う子供達の為に何が出来るのか。それを考えるのが、大人の役割だ。
私達が未来のためにできること。それは、選挙に行く事だ。
「選挙に行ったって変わらない」と言う人がいるが、違う。「選挙に行こうとしないから変わらない」のである。